YouTubeチャンネル「守鍬 刈雄のお暇なら映画でも」が、「素晴らしき邦題の世界1」を公開した。映画独自解説家の守鍬氏が、洋画の「原題」の直訳と「邦題」を比較し、日本の観客に響く名コピーがいかにして生み出されたのかを解説した。

動画では、かつて配給会社の宣伝部に存在した「邦題職人」たちのセンスが光る名作タイトルを次々と紹介している。最初に挙げた『ショーシャンクの空に』の原題は「The Shawshank Redemption(ショーシャンクの贖罪)」。守鍬氏は「贖罪」という重い宗教用語を避け、脱獄後の解放と希望を「空で表したのが非常に秀逸」と評価した。

また、『俺たちに明日はない』(原題:Bonnie and Clyde)や『明日に向って撃て!』(原題:Butch Cassidy and the Sundance Kid)のように、原題では人物名を並べただけのものを、若者の破滅的な疾走感や前向きなロマンを感じさせる名コピーに変換した手腕を解説。さらに、『天使にラブ・ソングを…』(原題:修道女の出し物)では「音楽、コメディの楽しさを一発で伝える」タイトルにし、『ワイルド・スピード』(原題:速くて猛烈な者たち)については、「直訳のぎこちなさを捨てて」勢いを定着させたと分析した。

終盤では、大ヒットアニメ映画『アナと雪の女王』(原題:Frozen)に言及。「凍結した」という抽象的な原題を、主人公とファンタジー性が伝わる「ジブリ的タイトル」に変更したと指摘した。「まるまるとまるまるのまるまるみたいなのはジブリっぽいですよね」と語り、『塔の上のラプンツェル』などにも共通するこの法則が成功例であるという独自の視点を示した。

直訳のぎこちなさを捨て、映画の真の魅力を伝えるために工夫された邦題の数々。単なる翻訳を超えた「素晴らしき邦題の世界」は、映画の見方をより深く、豊かにしてくれる知識である。