2階席も3階席もゴッソリ空席 NiziU、デビュー5周年の東京ドームで起きた“非常事態”のワケ
9人組ガールズグループ
韓国のJYPエンターテインメントに所属する日本の9人組ガールズグループ・NiziU(ニジュー)がデビュー5周年の集大成となるドームツアー「NiziU Live with U 2026“NiziU:THE CINEMA”」を開催した。14日には東京ドームで最終公演を行ったが、観客席はゴッソリと空席が目立つ非常事態だったという。
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当日、東京ドームに出かけた都内在住の熱心なファンが証言する。
「6月6日と7日に大阪の京セラドームで開催したライブも空席が多いとSNSで拡散されていたので嫌な予感がしましたが、東京ドームの場内に入ったところ、2階席の左右両側8ブロックほどが黒シートに覆われていて、3階席もレフトとライト側2500席くらいがゴッソリ空席になっていました。

機材で見えないエリアだからという声もありますが、そんなエリアも通常は注釈付きで販売しますし、チケットぴあでは当日券も販売されていました。アリーナ席も普段のコンサートよりいくぶん席が少ないように見えましたね。NiziUは2022年11月に東京ドーム2デイズを開催していて、その時は超満席だったのと比べるといかにも寂しい光景でした」
NiziUは、日本のソニー・ミュージックと韓国のJYPエンターテインメントによる日韓合同のグローバルオーディションプロジェクト「Nizi Project(虹プロジェクト)」から誕生した。2020年6月30日にデジタルミニアルバム「Make you happy」でプレデビューし各音楽チャートで1位を席巻するなどたちまち人気者に。
世界各国の音楽配信サイトでも計109冠を達成しミュージックビデオは公開から半年で再生が2億回を突破するなど大旋風を巻き起こした。プロデューサーのJ.Y.パークがメンバーを選抜するオーディション時に発した思いやりにあふれた言葉は、「JYP語録」としてお茶の間に知れ渡るなど社会現象にもなった。
デビュー曲「Step and a step」やそれに続く「Take a picture/Poppin' Shakin'」も大ヒットし、2020年からNHK紅白歌合戦に4年連続で出場するなどヒット街道を爆走していたのだが、破竹の勢いは止まったのか。
「デビューから5年を経てメンバーのNINA、MAKO、AYAKA、MIIHI、RIMA、MAYA、MAYUKA、RIO、RIKUはいずれもダンスやボーカルのパフォーマンス力を成長させていますし、ライブ中のファンの歓声や熱量はもの凄くパワフルでした。
無理して最大5万5000人が収容できる東京ドームではなく、3万7000人のGMOアリーナさいたま(さいたまスーパーアリーナ)や1万5000人の有明アリーナ、1万3000人の国立代々木競技場ならぎっしり埋まっていたはず。
ライブ動員はファンクラブの加入者数でだいたい予測できるので今回の東京ドームが埋まらないことは事務所側も分かっていたはず。それでも6月に東京ドーム公演開催を決めたのは、NiziUのデビューが5年前の6月だったことと、2022年に東京ドーム2デイズを大成功させた実績があったからでしょう」(レコード会社関係者)
ファンは若年層
とはいえ、デビュー5周年の集大成を祝うドームツアーが“空席祭り”だったことはNiziUのファンにとっては悔しいところだ。実はそのファンについてはある特徴があるという。
「東京ドームの会場に集まったファンは中学生か高校生、大学生くらいの男女が大半を占めていました。デビューした5年前に小学生や中学生だった子どもたちが大きくなりそのままファンを続けているのでしょう。しかし、脱落者も多いことが今回の残席に繋がっているようです。旧ジャニーズ系やEXILE系、BTSやBLACKPINK、TWICEなどK-POP勢のコンサートで存在感を放つ中高年ファンは、親子連れをのぞいてあまり見かけませんでした」(前出のファン)
つまり、ファン層の年齢層が若年に偏っているということらしい。これはアーティスト側にとって大きなリスクになる。なぜなら若年層の場合、コンサートのチケット代やグッズ購入にかかる費用を、お小遣いやバイト代から捻出するのが大変なため、経済的な理由で離脱してしまうからだ。
「東京ドームでいうと、今年2月1日に日本の7人組女性アイドルグループ・FRUITS ZIPPER(フルーツジッパー)がコンサートを開催しましたが、チケット代は1万2000円でグッズではTシャツが4000円。一方、NiziUは各1万4000円、4800円と割高でアリーナ席保証のアップグレード席はプラス1万円です。推し活を継続しようにも費用の高騰で特に若年層だった初期ファンの離脱が進んでいるのでは」(前出のレコード会社関係者)
そうなると、ファン層の拡大を可処分所得が多い30代、40代、50代へと広げていく戦略が必要となる。だが、NiziUはデビュー以来、世間では“ふわふわかわいい系”というイメージが一般的で、コンセプトが超強めの方向に振り切っているライバルグループとの差別化がうまくできておらず中途半端、という指摘がある。
「2022年7月発売の3枚目のシングル『CLAP CLAP』や同12月発売の4枚目『Blue Moon』あたりから売り上げが半減。2年前のデジタルシングル『SWEET NONFICTION』では大人の女性をゴージャス衣装で表現したかと思えば、次のファーストEP『RISE UP』はダークなEDM曲というようにグループのコンセプトがぶれているように見えます。
ドームライブのソロコーナーではラップの達人であるRIMAがサングラス姿で登場しヒップホップ全開の攻めた曲で観客を大興奮させていましたし、RIOのソロダンスも迫力がありました。実力派メンバーをもっと前面に押し出した“カッコイイ路線”に踏み出してもいいかもしれません」(アジア市場に詳しい音楽プロモーター)
K-POPの育成システムでデビューしたのに日本のファン向けなら“カワイイ路線”が当然、と思い込んだフシがあるJ.Y.パークをはじめとする運営側は、この現実をどう受け止めるのか。
デイリー新潮編集部
