Z世代の半数が「前の時代に生まれたかった」と思っている、調査結果
いつの世代も、昔に憧れる部分ってありますよね。
NBCニュースの調査で、Z世代と呼ばれる18歳〜29歳のうち、80%が「アメリカは間違った方向に進んでいる」と答え、76%がトランプ大統領のやり方を支持していないと回答しています。そして、Z世代の生活が前の世代よりも良くなると期待している人はわずか25%にとどまっていたということです。
過去への憧れとAIへの不安
回答者のほぼ半数(47%)が「過去の時代に生きたかった」と答えていたこともわかりました。これは、今の時代で生きたいと答えた人は38%、未来で生きたいと答えた人15%を大きく上回る結果となりました。
こういった過去への憧れは、どうやら新しいテクノロジーへの不安に原因があるようです。回答者の48%が、AIについて心配、または不安を感じていると答えていて、その理由として、ついていくために新しいスキルが必要になることや、キャリアを変えざるを得なくなるかもしれないことが挙げられています。
27%は「AIについては心配していない、自分の仕事には大して影響しないだろう」と答えています。AIに対して楽観的で「自分の仕事をより良くできるようになる」と考えている人はわずか25%だったということです。
各世代の「あの頃」への憧れ
過去への憧れは、最近のトレンドにも見られることです。たとえば、ここ一年で固定電話「Tin Can」が若者に人気となっています。Bloombergは、オーストラリアのように16歳未満の子どものソーシャルメディア利用を禁止する国も出てきていて、レトロなテクノロジーをZ世代は受け入れざるを得ない状況なってきていると指摘しています。
昔を懐かしむ気持ちそのものは、もちろん特に変わったことではありません。2000年代後半には、ミレニアル世代が2001年9月11日に発生した同時多発テロ以前の時代を懐かしんでいるという調査記事が出たこともあります。たとえば、1946年から1964年に生まれたベビーブーマー世代が1973年に公開された映画『アメリカン・グラフィティ』(映画の舞台は1960年代初頭)に殺到したということもありました。映画を観に行ったベビーブーマー世代のほとんどは当時まだ子どもで、その時代をリアルに体験していた年齢ではなかったり、そもそも記憶にも残っていないはずだったのですが、映画を通して1960年代を懐かしんでいたということもありました。同じように、1976年が舞台の青春映画『バッド・チューニング』は、1960年代半ばから1970年代生まれのX世代にとって「あの頃に帰りたい」と思わせるような生き方を映し出した作品でした。
また今回の調査では、KalshiやPolymarketといった、いわゆる予測市場へのZ世代の認知度についても、意外な数字が出ています。現在、予測市場に「投資している」と答えたのはわずか7%で、67%は予測市場に参加していないと答え、26%は聞いたこともないと回答しています。
Z世代の中にもある温度差
当然と言えば当然ですが、Z世代の中でも皆が同じように昔に憧れているわけではありません。NBCによると、Z世代の、特に若い黒人で「過去に時代に生きたかった」と答えたのはわずか33%で、白人の回答の52%とは対照的でした。今回の調査ではこの点について具体的に深掘りはされていませんが、これはおそらく、20世紀に広く根付いていた組織的な人種差別(特に1964年の公民権法が成立する以前)や、19世紀の奴隷制度の歴史が影響していると見られます。

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