【バイタルエリアの仕事人】vol.42 小森飛絢|「参考にしているのは…」J2屈指の万能型FWが理想とするストライカー像。対戦して衝撃を受けた選手も明かす「ボールを奪える気すらしなかった」
前編では、プロ入り後、1年目からゴールを量産できている要因や学生時代に影響を受けた2人の先輩などについて話してもらった。後編となる本稿ではまず、参考にしているFWやこれまで対戦した相手で衝撃を受けた選手を訊いた。
正直に言うと、参考にしている選手などは特にいないのですが、大迫勇也選手(ヴィッセル神戸)のプレーは勉強になりますね。僕が理想とする何でもできて、ここぞという時にゴールを決められる選手だと思いますし、身体の使い方や向き、ポジショニングなどは見て学んでいます。
実際に対戦して衝撃を受けた選手は乾貴士選手(清水エスパルス)ですね。正直、まじでビビりました(笑)。止められないし、ボールを奪える気すらしなかったです。相手からしたらすごくやっかいな選手でした。
あと、トレーニングマッチですけど、良いストライカーだなと思ったのは大橋祐紀選手(サンフレッチェ広島)です。彼が湘南ベルマーレにいた時に試合をして、ゴールも決められましたし、前線でボールも収められて身体能力も高い。ちょっと抜けているなと思いました。
逆に守備の選手で対峙してやりにくいなと感じたのは、去年のキャンプで対戦した時に名古屋グランパスにいた中谷進之介選手(ガンバ大阪)、丸山祐一選手(川崎フロンターレ)、米本拓司選手(京都サンガF.C.)です。その3人に囲まれた時はすごく圧を感じて、点を取れる気がしなかったのを覚えています。
自分が裏抜けする時、しっかりと背後のケアをおろそかにせずに対応をしてきたり、少し下がってプレーした時に、激しくガツガツとボールを奪いにくるような守備をされると、プレーしづらいです。その時はJ1の壁を少し感じさせられまし、やはりJ2と比べると攻守において簡単なミスが少なく、一人ひとりのクオリティも高かったです。
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小森の特筆すべき点は、その多彩な得点パターンだろう。昨季決めた13ゴールは、右足が5点、左足が6点、頭で2点。そして今季ここまでの10ゴールも左右の足でそれぞれ5点ずつを奪っている。そんな万能型FWがバイタルエリアを攻略するうえで意識していることとは?
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試合の時間帯や点差も、状況によっても変わりますが、バイタルエリアに入ったら、やっぱり一番はゴールを意識しています。常にゴールから逆算して、点を取るために一番何がいい選択なのかというのを考えていますね。複数の選択肢の中で一番確率が高いプレーを選ぶのが重要だと思います。あとは良い状態でボールを受けられるように、身体の向きも大事にしています。
自分の強みはいろんな形からゴールを決められるところです。両足で蹴れるのも武器だと思っています。あとは何かができない選手ではなく、何でもできるフォワードになりたいといつも思っているので、逆に言えば、これといった自分の形というのはありません。その時々の状況に応じて、どんな場面でも点を取れるのは長所だと思っていますし、そこをこれからもどんどん伸ばしていきたいですね。
自分のプロ入り後のゴールで好きなのは、昨シーズンのホームで戦った徳島戦(2−2)の得点で、駆け引きをしてからの裏抜け、トラップが上手くいって理想的でした。今季のホームでのファジアーノ岡山戦(2−1)で、クロスの折り返しに反応して決めたゴールもイメージ通りでした。
やはりチームが苦しい時に点を取れたり、勝利をもたらすようなゴールを決められる選手が、僕の理想のストライカー像です。
質問の内容を少し変えて、オフの日の過ごし方や、最近のマイブームについて尋ねてみた。そして最後には今後の目標や、日本代表への想いも語ってもらった。
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オフの日は身体のケアをメインに考えていますが、買い物やサウナに行ったり、家でゴロゴロしたりもしています。最近は釣りにもハマっていて、この前も近くですがチームメイトの矢口(駿太郎)と行きました。
ボールはまったく触らないですね。でも、休みの日でも直近の試合映像は見て、自分のプレーの中であれが良かった、悪かったなどの振り返りをしています。
今季の目標は、まずチームとしてはシーズン開幕前から掲げているJ2優勝というのは変わらないです。ここから連勝を続けていかなければ、厳しい状況であることは分かっていますが、まだまだ可能性はあるので諦めずにやり続けなければいけないと思っています。
個人としては、やはり昨シーズン獲れなかった得点王です。今、1位のエジガル・ジュニオ選手(V・ファーレン長崎)とは4ゴール離れていますけど、全然抜けない数字ではないので、最終的に自分がトップに立っていたいです。
そして日本代表で活躍して、ワールドカップに出場したい。その大舞台で結果を残したいという想いも持っています。
自分は今の段階では、まだ代表に入った時のイメージが鮮明にできてはいませんが、同じポジションで言えば、上田綺世選手(フェイエノールト)や小川航基選手(NEC)がいます。2つ3つ年上ですが、年齢はそんなに変わらないので、早く超えてみたいという気持ちが強いですね。
海外でプレーするのも夢で、将来的にはプレミアリーグかラ・リーガのビッククラブに入っていたいです。
※このシリーズ了
取材・構成●中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)
