「巨大水風船が割れる瞬間」「銃弾で水切りしてみた様子」など、人間の目には捉えられない衝撃的な映像をハイスピードカメラで撮影するYouTuberのThe Slow Mo Guysが、鋼を高温で解かした溶鋼をクリケットのバットで打った瞬間を撮影した動画を公開しました。

Molten Steel Exploding at 10,000fps - The Slow Mo Guys - YouTube

暗い屋外に立っているThe Slow Mo Guysのガブ氏(左)とダン氏(右)。スローモーション映像は暗い場所で撮影するのが難しいため、屋外で撮影する時は基本的に明るい時間帯に撮影を行いますが、今回は被写体となる溶鋼が非常に明るいため暗い時間帯に撮影しているそうです。



ガブ氏は独特な形状をしたクリケットのバットを手に持っています。



今回はクギを溶かして溶鋼にして、それをトスバッティングのように空中にまいたものを面の広いクリケットバットで打つとのこと。



なお、画面上では2人の姿がはっきり見えていますが、これはF値が0.95のレンズを使用し、ISO感度を3万2000に設定して非常に弱い光まで撮影できるようにしているためです。



そのため、画面に写っている映像は肉眼で見えているものと大きく異なります。



肉眼で見えている景色はこんな感じだとのこと。要するに、2人はほぼ真っ暗闇の野原で撮影をしているというわけです。



今回は4K動画を撮影できる「Phantom VEO4K」と、400万画素で約1万fpsの撮影が可能なハイスピードカメラの「Phantom T4040」を使用します。



まずは溶鋼を作るため、クギをコンパクトな電気炉に入れていきます。



コンパクトですが3.5kWの出力を誇る本格的なものです。



高感度カメラで撮影しているため、電気炉のデジタル表示ディスプレイが光るだけでこの明るさ。



クギをセ氏約1500度まで加熱して溶鋼を作りました。



右側に立っているダン氏がミニバケツに入った溶鋼をトスを上げるようにまき、それを左側に立っているガブ氏がクリケットバットで打つとのこと。もちろん2人とも頭まで覆う防火服を着用し、万が一にもやけどをしないように備えています。



ここからは肉眼で見えている景色と同様の映像に切り替わります。ダン氏が電気炉で作った溶鋼をミニバケツに入れ、ガブ氏のそばへ向かいます。



ガブ氏がクリケットバットを構え、ダン氏とタイミングを調整。



「3、2、1、GO!」のかけ声と共にダン氏が溶鋼をまきます。



ガブ氏がタイミングを合わせてスイング。



クリケットバットが溶鋼に当たった瞬間、まばゆい光に2人が包まれます。





溶鋼が細かい火花となってあたり一面に飛び散りました。



想像以上にうまくいき、ダン氏は「Nice one!(よくやった!)」と声をかけました。



防火服のカバーを外し、達成感をにじませて戻ってくる2人。



まずは「Phantom VEO4K」で撮影した映像を確認してみることにします。



画面の中央やや下に見えているオレンジ色の光が、溶鋼が入ったミニバケツです。



どろっとした溶鋼が投げ上げられます。



2人の姿が真っ暗でわかりにくいものの、地面へと落ちていく溶鋼の一部が黒く途切れており、ここにガブ氏がスイングしたクリケットバットがあることがわかります。



クリケットバットが溶鋼に当たった瞬間、光がはじけるように溶鋼が飛び散りました。





溶鋼の光に照らされて、クリケットバットを振り抜いたガブ氏の姿がくっきりとわかります。



まるで地上で花火が上がったかのような美しい映像となっており、2人はYouTubeにアップロードする際の圧縮で映像をありのまま見せられないことを残念がっていました。



続いてハイスピードカメラのPhantom T4040で撮影した1万fpsの映像をチェック。



ミニバケツに入った溶鋼が投げ上げられました。





地面に落ちた溶鋼が光る中、ガブ氏がクリケットバットをスイング。



まるでクリケットバットと溶鋼の接触時に爆発が起きたようで、思わず「まるで太陽みたいだ」という感想が漏れます。







もはやカメラのセンサーで捉えられないほど細かい火花となって溶鋼が飛び散っていました。







空中にまき散らされた火花がゆっくりと落ちていく様子は非常に幻想的です。



もっとズームした映像と引いた映像を撮影するため、2人はカメラの位置を調整して再び溶鋼バッティングにチャレンジすることに。



先ほどと同じようにバッティングしたところ、アクシデントが発生。





なんと2人の距離が近すぎて、ガブ氏のクリケットバットがダン氏の手にあったミニバケツを打ち抜いてしまったとのこと。幸いケガなどはなかったようで、2人はホッとした笑い声を上げて戻ってきました。



より広い範囲を収めたカメラの映像を見ると、火花がどれほど広範囲に飛び散ったのかを実感できます。





続いて2人に近寄ったハイスピードカメラの映像をチェック。



クリケットバットを振り抜いた瞬間、大量の火花が飛び散りました。







肉眼ではライトが一気に光ったようにしか見えなかった瞬間が、ハイスピードカメラを通して見るといかに美しかったのかがよくわかる動画となっていました。