固定式と可搬式を合体させた半固定式オービスの名は「ORBIS VーHK」と判明…その性能は?
整備数のピークは2002年で701台。2021年は383台に激減した。かつて固定式は東京航空計器(TKK)と三菱電機が市場を二分していた。その後、三菱が撤退した影響が大きい。
撮影枚数のピークは2000年で18万1758件。2021年は3万7516件。整備数の激減を遥かに超える、ひどい落ち込みぶりだ。理由はいろいろ考えられるが、少子高齢化の影響が、やはり見逃せないだろう。年齢層別の運転免許保有者数は、20年前と比べてこうなった。
20~24歳
2001年=約173万人 2021年=約85万人
75歳以上
2001年=約154万人 2021年=約610万人
可搬式オービスは青切符の速度違反(超過速度が一般道路で30キロ未満、高速道路等で40キロ未満)も取り締まるが、固定式は現在のところ赤切符(同じく30キロ以上、40キロ以上)のみを取り締まるようだ。「制限速度を多少は超えても、赤切符のスピードなんて、とてもとても」という世代が爆増し、固定式はなかなか活躍できなくなったのかと。
そんななか、東京航空計器(TKK)の「半固定式」オービス(スキャンレーザー式)が設置され始めている。とりあえず長野県警と茨城県警に開示請求し、契約書等をゲットした。契約書のタイトルは、長野は「建設工事請負契約書」、茨城は「工事請負契約書」。工事名は同じで、なんと漢字が23文字。こうだ。
「中央処理装置付無人速度違反自動取締装置設置工事」
いずれも2021年11月中の契約で、工期は2022年3月31日まで。金額は税込み3212万円だ。不具合がなければ、すでに稼働している。その名称、商品名は何なのか。取扱説明書にはこうある。
「ORBIS ⅤーHK(半固定式)型」
【画像】半固定式オービスの仕組みとは
TKKは1970年代の後半から固定式オービスを製造販売してきた。測定方法はループコイル式。商品名は最初から「オービスⅢ」だった。Ⅲはローマ数字で「スリー」と読む。「Ⅴ」もローマ数字で読みは「ファイブ」と推察される。「HK」はHanKoteiだろう。
ORBISⅤの登場は初めてではない。従来の固定式をスリムにしたような「オービスⅤLp型」、測定部は道端、撮影部はF字柱の上という配置の「オービスⅤLs型」などを大阪府警がすでに購入している。測定方法はいずれもスキャンレーザー式だ。
そもそも「半固定式」とはどういうことなのか。取扱説明書に「概要」が書かれている。
「速度違反自動取締装置(オービスⅤーHK)は、固定式であるORBISⅢなどの速度違反画像を中央装置に伝送して違反データを一括管理できる機能と、可搬式であるLSM-300の持つ機動性という二つの特徴を併せ持った装置です」
固定式と可搬式を合体させた装置なわけだ。説明は続く。
「本装置の端末装置は、可搬端末と据付端末により構成されます。予め取締りを行なう複数の地点に据付装置を設置(電気工事、通信工事及び支柱取付工事)し、それぞれの地点の交通状況に応じた最適な時間に、可搬端末を設置しセットアップすることで、効率的な運用が可能となります」
わかりやすく言えば、
・据付装置、いわば台座を複数箇所(基本的には3箇所)に設置
