日本代表FW岡崎慎司【写真:Football ZONE web】

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久保のレアル移籍に岡崎が言及 「俺からしても未知の領域」

 日本代表MF久保建英は、14日にFC東京からスペインの名門レアル・マドリードへ完全移籍することが発表された。

 FW岡崎慎司(レスター・シティ)は久保のレアル移籍を受けて、「俺からしても未知の領域」「羨ましい」と胸中を吐露した。

 久保はバルセロナの下部組織で長年プレーし、2015年3月よりFC東京U-15むさしに加入。2016年にFC東京U-18に昇格すると、2017年11月に16歳でプロ契約を結んだ。2018シーズンの前半はFC東京でプレーし、夏から横浜F・マリノスへ期限付き移籍。今季から再びFC東京でプレーしながら、首位を走るチームをけん引している。

 そんな久保は今月9日のエルサルバドル戦(2-0)に後半22分から途中出場し、史上2番目の若さとなる18歳5日でA代表デビュー。コパ・アメリカ(南米選手権)の代表メンバーにも選出され、現地で調整を行うなかで“レアル移籍”が決まった。

 日本サッカー界に衝撃が走る一報に岡崎も反応。14日のトレーニング後、「素晴らしいことだと思う」と久保のレアル移籍について言及し、「俺からしても未知の領域なので、それは行った選手にしか分からない」と率直な思いを口にした。

「若いからこそ、それだけのポテンシャルを買われて行くんだと思う。年々年を取ってくれば、その若さはなくなる。そういう意味では貴重な何年かになる」

もし18歳でチャンスを手にしたら――「どこまで行けてたんだろうと自分でも思う」

 18歳の久保にエールを送った岡崎は、「早咲きの選手の気持ちは分からない」と本音を吐露。自分が18歳でビッグチャンスを手にしたら――。そんな思いに33歳の岡崎も駆られる時があるという。

「僕はどっちかと言うと遅咲きだったので、早咲きの選手の気持ちは分からない。でも、もしそういうチャンスが18歳であったら、どこまで行けてたんだろうと自分でも思うので若い選手が楽しみ。タケだけじゃなくて、いろんな選手がそれだけの可能性を秘めていると思う。羨ましいというのが一つですね」

 岡崎は滝川第二高校を卒業後、清水エスパルスへ加入。2シーズンはリーグ戦ノーゴールに終り、二桁の10ゴールを叩き出したのはプロ4年目だった。その後はドイツのシュツットガルト、マインツを経て、2015-16シーズンからレスター・シティでプレー。同シーズンにリーグ優勝に大きく貢献し、元イングランド代表FWジェイミー・ヴァーディの相棒として注目を集めた。

 一つずつ階段を駆け上がるように成長を遂げた岡崎は、自身を「遅咲き」と称する一方、「早咲き」の久保らが秘める大いなる可能性に思いを馳せていた。(Football ZONE web編集部・大木 勇 / Isamu Oki)