松山千春さん、生歌でANA機をアシスト 出発大幅遅延の機内で見せた粋な配慮とは
8月20日、新千歳発伊丹行きのANA機内で、乗り合わせていた松山千春さんが歌で乗客を和ませるという出来事がありました。機の内外でなにが起きていたのでしょうか。
大幅遅延でいらだちムードの機内 そこにあの人の声が
歌手の松山千春さんが8月20日(日)、出発が遅延していた旅客機のなかで自身の曲を歌い、場を和ませるという出来事がありました。
現場となったのは、夏のUターンラッシュが続く新千歳空港です。同空港を当初20日午前11時55分に出発する予定だった伊丹行きANA1142便は、予定が大幅に遅れていました。

新千歳発伊丹行きANA1142便の使用機材、ボーイング777-200の同型機(2016年3月、恵 知仁撮影)。
ANA広報部によると、「保安検査場の混雑により、出発予定をあらかじめ12時40分に変更していましたが、12時35分頃になっても、まだ保安検査場を通過していないお客様が数十名いらっしゃっる状況でした。当日はUターンラッシュのピ-クであり、未搭乗のお客様を残して出発した場合、後続便に空席がありません。このため予定のお客様を全てお待ちする判断をしました」といいます。
予定時刻を過ぎても出発しない状況のなか、すでに機内へ搭乗していた乗客はいら立ちを募らせていたといいます。そのなかで、客室乗務員用のマイクを使い、ある人が語り掛けてきたそうです。
その声の主は歌手の松山千春さん。機内の搭乗口に近い部分に立ち、しばし乗客へ語り掛けると、やがて歌い始めたそうです。
「マイクを貸してください」 松山さん、代表曲を熱唱
ANA広報部によると、松山さんは自身の代表曲のひとつ『大空と大地の中で』のワンフレーズを歌い、乗客に向かい次のように話したそうです。
「皆さん、お待たせして申し訳ございません。北海道出身の松山千春です。大変ですが旅は道連れ、保安検査場未通過の人も関西に帰ろうと一生懸命頑張っています。もう少し我慢して下さい。皆さんのご旅行と人生が素晴らしいものとなるよう祈ってます」(松山さん)
松山さんのこの対応に、機内は拍手で包まれたといいます。なぜこのようなサプライズが起きたのでしょうか。ANA広報部は、「松山様から『俺からお詫びして和ませるからマイクを貸してください』とのお申し出いただきました。客室乗務員は機長に確認し、松山様のご提案を了承し、松山様に機内のマイクをお渡ししました」と説明します。
なお、ANA1142便は定刻から1時間8分遅れの13時3分に出発。松山さんはその後、大阪のラジオ局での生放送に出演しました。
ANA広報部は、「保安検査場の混雑により、当該便の出発が遅れましたことをお詫びいたします」としたうえで、「このたびの松山様のご厚意に感謝申し上げます」としています。
【グラフ】ANA便は20日がUターンピーク

2017年8月10日から20日までのANA国内線における日別利用率。上りのピークは8月20日だった(ANAの資料をもとに乗りものニュース編集部作成)。
