「印象が悪いだけ」ドジャースの“一強化”に米紙で他球団幹部が本音 最強投手スクバル獲得で広まる論争 OBは球界の風潮に「少しは度胸を持て」と怒り

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ドジャース移籍が決まり、さっそくドジャーブルーのジャージに身を包んだスクバル(C)Getty Images

 電撃的な補強は小さくない波紋を呼んだ。現地時間8月1日、ドジャースはタイガースから大物左腕タリク・スクバルを3対1のトレードで獲得。目標とするワールドシリーズ3連覇に向けて強力なスカッドを加えた。

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 来るオフにFAとなる契約状況から今夏のトレード市場での動向が注目されていたスクバル。その中で獲得の最有力候補と目されていたドジャースへの移籍は、ともすれば、必然とも言えた。なぜなら、タイガースは、再建期を見据えて若手の拡充を狙っており、より豊富なプロスペクトを保持するドジャースは交渉相手として、まさに理想的だった。

 実際、タイガースが獲得したザイア・ホープ(外野手)、ブレイディ・スミス(投手)、リバー・ライアン(投手)という3枚のトッププロスペクトは、球団を中長期で支える可能性を秘めている。双方にとってWin-Winの契約だった。

 しかし、ドジャースのスクバル獲得には反発も生じた。すでに豊富なタレントを擁しているチームに「球界最強」と誰もが認める投手が加われば、まさに鬼に金棒。ライバル球団としては競争できなくなる可能性がはらむ。

 ゆえにファンはもちろん、一部の球界関係者からも不満の声が上がった。米紙『USA Today』の取材に匿名で応じたナショナル・リーグ球団の幹部は「これは多くの者にとって悲しい日だ」と吐露。「彼らが今、スクバルを獲得したということは、(FAになった)今後も彼を擁し続ける可能性を高めたと思う。正直言って、印象が悪いだけだよ。ドジャースの勢いを鈍らせるためだけでも、人々はこれまで以上にサラリーキャップの導入を求めるようになるだろうね」と続けた。

 これまでもドジャースのFAを含めた移籍市場における“一強状態”に批判がないわけではなかった。大枚を叩く手法は「金持ちはより金持ちになる」「野球界を破壊している」と叩かれ、その都度、サラリーキャップ制の導入を巡る議論でスケープゴートのように扱われてきた。

 しかし、そうした批判に異論も飛び交っている。かつてドジャースに在籍した名手で、米スポーツ専門局『Sports Net LA』のコメンタリーを務めるジェリー・ヘアストンJr.氏は自身のXで苛烈に古巣を批判する球界の在り方を問題視した。

「(ドジャース批判は)幹部や一部のファンの馬鹿馬鹿しい発言だ。少しは度胸を持って、かつてのチームがそうしてきたように、ドジャースを倒すためにできることをすべきだ。2004年のヤンキースは、すでに最強だったけど、アレックス・ロドリゲスを獲得した。だけど、あの時は、他球団の選手も幹部も泣き言を言わなかった。そして、その年はレッドソックスが勝っている」

 果たして、ドジャースの補強戦略は球界にとって正義なのか。サラリーキャップ制導入が叫ばれる中で、議論は続きそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]