阪神・佐藤輝明が怒りの倍返し!前夜内角球に一触即発だった広島・ハーン撃ち決勝二塁打「もう最高」
◇セ・リーグ 阪神4―2広島(2026年7月19日 マツダスタジアム)
因縁の対決は、虎の4番が制した。阪神・佐藤輝明内野手(27)が19日、広島戦(マツダ)の8回2死一、三塁で、3番手・ハーンから左中間へ決勝の2点二塁打を放った。佐藤輝とハーンは、前日18日の同戦でビーンボールをめぐって一触即発の事態に。不穏な空気が漂う中で行われた一戦で均衡を破る一撃を放ち、これぞ4番という働きを見せた。チームは貯金を10に戻し、首位をキープした。
「怒り」は時として、強大な力に変わる。大切な仲間が2人も骨折し、自身にもビーンボールが飛んできた。今季の広島戦は、一歩間違えば選手生命を脅かす「死球」がキーワードとなっている。初戦は快勝、2戦目は苦杯。1勝1敗で迎えた夜、佐藤輝の快打が決着をつけた。
「もう最高。やられていたので、やり返せて良かった。良い当たりで間を抜けてくれて(森下)翔太も一塁から帰ってきてくれたので、本当に良かった」
2―2で迎えた8回だ。2死無走者から中野と森下の連打で一、三塁。佐藤輝が勝負の打席へと向かう。18.44メートル先には、前夜、内角攻めで一触即発の事態を巻き起こしたハーンがいた。心は熱く、頭は冷静に――。カウント1―2からの4球目、外寄りの浮いた155キロ直球を左中間へはじき返した。2者生還で鮮やかな勝ち越し。二塁塁上の主砲は全身で歓喜を表現した。
「みんな勝つ気満々だった。いろいろあるが、勝って黙らせるしかない。それだけなので。明日も頑張る」
続く大山の死球では、両軍ベンチが飛び出す乱闘騒ぎが発生した。ヒートアップした佐藤輝も駆け寄り、熊谷や植田になだめられた一方、攻守交代で三塁ベンチに引き揚げる際には、ビジター席に陣取る満員の虎党を両手で“あおる”ジェスチャーをするなど、燃えたぎる勝利への執念を一切隠そうとはしなかった。
3試合ぶりの安打となった4回1死の内野安打でトンネルを抜けると、ハーン攻略の決勝二塁打でリーグトップとなる13度目の勝利打点。4カード連続勝ち越しへ導き、貯金を再び大台の10に乗せた。巨人との差は依然として1ゲームながら、「怒り」を共有した虎ナインは結びつきを強めた。きょう20日からは4位・DeNAを甲子園に迎え、9連戦ラストカードに臨む。24日からの巨人との直接対決3連戦へ、最高の弾みをつけたい。
「みんなで勝ちに向かって一致団結できていると思う。このまま続けていきたい」
夏本番を迎え、連日猛暑の日本列島。ギラつく太陽に負けじと、熱く燃える佐藤輝が聖地に熱気を生む。(八木 勇磨)
▽佐藤輝の激怒 18日の広島戦8回1死、ハーンの投げた150キロの抜け球が胸元を襲うも間一髪でかわした直後、大股でマウンドへと近づき一触即発の雰囲気に。空振り三振に倒れた後も怒りは収まらず、ベンチ内でヘルメットを4度叩き付けた。

