治安最悪、盗難は日常茶飯事…佐々木麟太郎が挑戦する「マイナーという魔境」

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ロッカールームに住み着く選手も

スタンフォード大の佐々木麟太郎(21歳)が、大リーグへの挑戦を決断した。ソフトバンクのドラフト1位、推定契約金1億円を蹴って選んだのは、MLB30球団中2番目に年俸総額が低いマーリンズ。しかも、ドラフト8巡目でマイナーリーグからのスタートとなる。

「マイナーは、下からルーキーリーグ、シングルA、ハイA、ダブルA、トリプルAと5つの階層に分かれています。佐々木は一番下のルーキーリーグからのスタートになります」(スポーツライターの友成那智氏)

ルーキーリーグからメジャーに上がるには、順調にいっても3〜4年はかかるといわれている。

元メジャーリーガーでマイナー生活も経験した藪恵壹氏が、その過酷すぎる現実を語る。

「マイナー最高峰のトリプルAですら、日本の二軍より待遇が悪い。それゆえ、競技の傍ら、アルバイトをする選手や、家賃が払えずロッカールームに住み着いている選手もいます」

「この劣悪な環境にこれ以上いたくない」

治安も最悪で、盗難は日常茶飯事だという。

「トイレに行った隙に物がなくなっているんです。私はiPodを5個も盗まれました。『この劣悪な環境にこれ以上いたくない』という一心で激しい競争が繰り広げられます」(藪氏)

だが、佐々木にとって最大の壁となるのは、環境ではない。世界中から集まる才能たちとしのぎを削ることになるのだ。

ドラフト上位指名の中には攻守ともに隙がないと評されるチョロウスキー(1位)や、佐々木の約3倍の本塁打数を誇るバレス(8位)もいるが、彼らもマイナースタート。

さらには、キューバなどから亡命してメジャーを目指すハングリーな選手もいる。現在レッドソックスで活躍する170キロ投手のチャップマンも亡命組として有名だ。

佐々木は苦難を乗り越え、母校、花巻東高校の先輩菊池雄星や大谷翔平の背中に追いつけるか。

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「週刊現代」2026年8月17日号より

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