ニチレイは低温物流が主力(C)共同通信社

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 冷食・低温物流大手のニチレイへのサイバー攻撃に関連して、「RansomHouse(ランサムハウス)」を名乗るハッカー集団が犯行声明を公表した。「機密データやプロジェクト文書が流出するのを防ぐため、我々に連絡するよう推奨する」という。

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 ニチレイは7月13日に不正アクセスによるシステム障害を公表。その後の調査で自社のサーバーがサイバー攻撃を受けたと公表していた。冷蔵倉庫の入出庫や冷凍食品の出荷に影響が出ているとしていたが、24日に正常化を発表した。

「ランサムハウスは昨年にアスクルへのサイバー攻撃を仕掛けたとされるロシア系ハッカー集団だ。身代金要求型ウイルス『ランサムウエア』でデータを暗号化し、復旧してほしければ金を払えと脅す手段を使う」(IT業界関係者)

 ニチレイは自社で家庭用冷食を製造するほか、業務用冷食事業や低温物流事業を展開している。全国で75カ所の冷蔵倉庫を保有し、保存能力は業界トップだ。サイバー攻撃により食品スーパーへの供給に影響が出たほか、外食チェーンや食品メーカーの物流にも支障が出た。

 ケンタッキーフライドチキンは1週間にわたりチキンなど主力商品の販売を一部店舗で制限し、アプリによるデリバリーを休止した。くら寿司では、関西の店舗で一部寿司ネタの配送を停止。井村屋は「あずきバー」や肉まんなどの出荷を停止した。

 ニチレイは昨年度(2025年度)まで増収増益が続いていた。売上高は14年度に5000億円を突破し、21年度に6000億円を超え、25年度は7161億円になった。営業利益も100億円台から300億円台後半に拡大した。

 ライフスタイルの変化により家庭用冷食の需要が伸び、業務用も伸長したという。M&Aにより海外事業も拡大し、海外売上高比率は25%まで成長した。

「平日の昼食の選択肢はお弁当か外食であり、その両方に冷食が使われている。夕食では『もう一品』のニーズに冷食が応えている。共働き世帯の増加により冷食需要が伸びた。総菜より安いため、節約志向も家庭用冷食の需要拡大につながった」(流通業界関係者)

 25年度売上高のうち、業務用冷食は3割を占め、低温物流は4割を占める。特に低温物流は営業利益の半分を占める稼ぎ頭だ。

 ニチレイは今期、増収増益を見込むが、10日ほどのシステムダウンの影響がどれくらいになるか注目だ。

(山口伸/ライター)

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