ストーカーにGPS検討 “持ち歩き案”に「意味ない」瀧波ユカリ氏が苦言…韓国では足輪で再犯率が激減 高市総理「禁止命令の件数は過去最多。実効性ある具体策を」

政府は、ストーカー被害者の保護に向けた緊急対策を決定した。加害者へのGPS機器の装着や、治療・カウンセリング受診の義務化など、被害者の安全を最優先にした新たな施策の検討が進められている。
【映像】再犯率が激減した“GPS付き電子足輪”(実際の様子)
特に注目を集めているのが加害者へのGPS機器の装着検討であり、政府関係者はこれを「ストーカー対策の切り札」と位置づけている。
ニュース番組『わたしとニュース』では、GPSを具体的にどう装着させて実効性を確保するかなど、今後の制度設計のあり方について、瀧波ユカリ氏とともに深掘りした。
■韓国では再犯率が20分の1に減少「GPS付き電子足輪」の劇的効果
今回検討されている緊急対策では、危険性の高い加害者にGPS機器を装着させ、被害者に一定の距離まで接近した場合に、被害者のスマートフォンなどに通知が送られる仕組みを想定している。先行して同様の制度を導入している韓国などの取り組みを参考に、技術面や運用面も含めて国会等での議論が進められる。
また、一部の加害者には治療やカウンセリングの受診を義務付ける仕組みの導入も検討されており、高市早苗総理も「加害者へのGPS機器の装着や治療、カウンセリング受診の義務化などの新たな施策を検討する必要がございます」と言及した。
ストーカー対策強化の決定的なきっかけとなったのは、3月に東京・豊島区の商業施設で発生した凄惨なストーカー殺人事件だ。被害者の女性を刺した男は、事件以前にもストーカー規制法違反の疑いで逮捕され、禁止命令を受けた上で釈放されていた。現行制度の限界が露呈したことで、より強固な被害者保護の仕組みが急務となった。
2023年からこの制度を導入している韓国では、悪質なストーカー加害者にGPS付きの「電子足輪」の装着を義務づけている。電子足輪は厚みのある頑丈なベルトで固定され、簡単には取り外せない構造だ。
加害者が接近した際には、被害者がアプリでリアルタイムに加害者の位置情報を確認できるようになっており、韓国の位置追跡大田管制センター・鄭京眞センター長は「加害者にとっては衝動的な接近や報復の意思を抑制できる抑制装置としての役割を十分に果たしていると思います」と、その効果を語る。
実際にGPS装置の導入後、性犯罪の再犯率が20分の1に激減するなど、極めて高い再犯防止効果が表れている。
■「いざという時に持ち歩くはずがない」日本の“持ち歩き案”に瀧波ユカリ氏が猛反論
日本国内でのストーカー相談件数は年々増加し年間2万件超、禁止命令の件数も3000件を超えている。こうした状況下で検討されるGPSの義務化だが、具体的にどのようなものを装着するかなどは今後の議論だ。日本では加害者への「人権への配慮」を理由に、体への直接的な装着ではなく、GPS端末を持ち歩かせるという案も出ている。
この「持ち歩き案」に対し、瀧波氏はその矛盾と無意味さを指摘した。
「(GPS対策は)ほかの国でもやっていることだし、すぐにでもやってほしい。ただ、“持ち歩き”は装着じゃない。それは人権に配慮してということだと思うが、意味がない。だって持ち歩かないでしょう。ストーカーは痴情のもつれや恋愛ではなく、報復、衝動、そういう依存的に突き動かされるものがあってやるようなこと。持ち歩こうという冷静さはない」
また、加害者の人権を尊重しつつも、まずは被害者の生命と安全を守るために、一時的な制限をかけることは当然の措置であると述べた。
「加害者が再犯をせずに済むということや人権ももちろん大事だけれど、被害者の不利益、加害者が加害する可能性、そういったことを鑑みた上で、一時的に制限することはあって然るべきだと思う。だから、こういうのを義務化として検討するなら、持ち歩き案とのちぐはぐさをもう一度考えてほしい」
(『わたしとニュース』より)
