調子を上げてきているヤマル。スペインのキーマンだ。(C)Getty Images

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 北中米W杯の準決勝、フランス対スペイン。注目の一戦を前に再び、舌戦が勃発している。フランスのアドリアン・ラビオとスペインのラミネ・ヤマルの間に流れる緊張感に、フランスメディア『RMC SPORT』が注目した。

 同メディアは、「ラビオ対ヤマル、言葉の応酬と再会の時」と見出しを打ち、2年前のEURO2024準決勝から続く2人の関係性を特集している。

 事の発端は、EURO2024のフランス対スペイン戦の前日に行なわれた記者会見だった。当時まだ17歳にもなっていなかったヤマルに対し、ラビオは「彼は質の高い選手だけど、EUROの決勝に進むには、これまで以上のことをしなければならないだろう」と、やや挑発的なコメントを残した。

 これがモチベーションになったとヤマルは後に語っている。「試合が始まった時、スタンドにいる友人が、彼が言ったことを思い出せとジェスチャーしているのが見えた。言われたことを思い出させるメッセージも受け取った。それが、止まることなく走り続ける動機になった」と、スペインメディア『Cadena Cope』のインタビューで明かしている。

 その言葉通り、ヤマルはこの試合で代表キャリアにおける最も美しいゴールの1つを決める。ペナルティエリア外からの強烈なシュートは、ゴール左隅に突き刺さった。この時、ラビオはシュートコース上にいたものの、やや距離を取っていて、結果的にゴールの“背景”として写真に残ることになった。

 スペインメディアはこの場面を、若きバルセロナのアタッカーがラビオに見舞った痛烈な「あてつけ」だと解釈した。ヤマルはゴールセレブレーションの際に「話せ、話せ」と囁いていたとも報じられている。試合は2−1でスペインが勝利している。
 
 あれから2年、舞台はワールドカップ準決勝へと移った。両者は昨年のネーションズリーグ準決勝(スペインが5−4で勝利)でも顔を合わせていて、火曜日にダラスで行なわれるゲームは、特別な再会の場となるだろう。

 記事では、「今大会、ヤマルは調子を上げているものの、まだ決定的な仕事はできていない。一方のラビオは、豊富な運動量と技術的な正確さで守備と攻撃のつなぎ役として素晴らしいパフォーマンスを見せている」と両者を比較。「左サイドバックのリュカ・ディーニュを助け、ヤマルのいるスペインの右サイドを封鎖するという重要な役割も担うことになる」とも。

 同サイドで対峙する場面は多くなりそうだ。「ヤマルは中央にドリブルで切り込んで危険な状況を作り出したり、左足で遠距離からシュートを狙ったりすることも好む。ヤマルは特に注意すべき脅威の1人となるだろう」と『RMC SPORT』も警戒する。

 そして、今回はヤマルから“口火”が切られたようだ。2−1で競り勝った準々決勝のベルギー戦後に「もし、フランスが恐れるべきチームがあるなら、それはスペインだ」と発言。その理由として、スペインが直近の対戦で連勝していることを挙げた。

 この発言に対し、フランス代表の選手たちも反応している。マクソンス・ラクロワは「彼は良い選手で、危険な存在であることを示してきたけど、僕たちは守備が非常に堅いし、やるべきことをやるだけだ」とコメントした。

 イブライマ・コナテは笑顔でこう返したという。「僕たちは耳を傾けない。誰も恐れる必要はないし、謙虚さを保ち、その罠に陥らないようにしなければならない。彼は言いたいことを言えばいい」。

 レアル・マドリーに新天地を求めたコナテから、バルセロナの若きスターであるヤマルへのこの返答は、スペインメディアで大きく取り上げられたという。両チームの対決は、ピッチ外で早くもヒートアップしている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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