サッカーのワールドカップ北中米3カ国大会で、アメリカ代表選手がレッドカードで退場になったものの、次の試合の出場停止が猶予されたことをめぐり、ドナルド・トランプ米大統領はFIFA(国際サッカー連盟)の会長に電話し、判定の再検討を求めていたことを認めました。一方で「何をすべきか指示したわけではない」と、決定に介入したわけではないという認識を示しました。7月8日放送『CBCラジオ #プラス!』では、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が今回のトランプ大統領の行動に関する問題点について、解説しました。聞き手は永岡歩アナウンサーと山本衿奈です。

レッドカードの効力を猶予?

本来、レッドカードが出された選手は次の試合が出場停止となりますが、それが処分保留となっているのが問題視されている状況。

トランプ氏はフォラリン・バログン選手が退場となったプレーに対し、「全速力で走っていた2人の選手が衝突しただけでレッドカードは出し過ぎ」と述べただけとし、「どうしろとは言っていない」と主張。

また、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は「独立した司法機関による手続きが進行中で、所轄機関で判断される」と語り、「世界中の国家元首からさまざまな問題について電話を受けているのと同じ」と説明しています。

これが認められると、他国でもレッドカードが出された場合、逆に「なぜうちの選手は出場停止になるのか」と抗議しても不思議ではありません。

FIFAは独立できている?

ここで石塚は、トランプ氏だけではなくFIFAそのものにも苦言を呈しました。

永岡「大統領というポジションなら、ピュアに『悔しい!』って言ってくれたほうがカッコよく見えますけどね」

石塚「よくニュースになってますけど、会長がトランプさんを一生懸命ヨイショしまくってる方で、平和賞をあげちゃったりしてへつらってる感じもある人なんで。

その人間関係というのもあったりするかなというと、FIFAそのものが嫌ってなる人もいるんじゃない?」

大きなスポーツ大会を主催する組織であれば、最も大事なのは公平にスポーツが行なえるような環境を作ることですが、やや疑わしいような事実が出てきたといえます。

NATOも?

また、国際政治に舞台を移してみますと、NATO(北大西洋条約機構)の会議でもトランプ氏へ気を遣う態度が現れているようです。

マルク・ルッテ事務総長は金色の文字で書かれた「トランプ・トリリオン」というパネルを見せ、「これだけ多額の防衛費を欧州やカナダに出させた」という成果を強調しました。

トリリオンというのは数字の兆のことで、約1兆2千億ドル(約192兆円)もの巨額のお金を支出したとのこと。

トランプ氏はNATOを臆病者や張子の虎と表現していたにも関わらず、へつらうかのように見えるルッテ氏に対し、ヨーロッパからは批判の声が出ているそうです。

一見関係のないFIFAとNATOですが、トランプ氏に対する態度は似ているように見えます。

よく言われることですが、スポーツについては政治や国際紛争などのゴタゴタは持ち込まないでほしいものですね。
(岡本)
 

CBCラジオ #プラス!
2026年07月08日07時18分〜抜粋(Radikoタイムフリー)