ウェブクルーライト、エネルギー事業「ズバット太陽光発電」が好発進
ウェブクルー子会社のウェブクルーライト(所在地:渋谷区道玄坂、代表取締役社長:釜石康平)は、太陽光発電システムに関する機器や設置業者の選定などを最適化するプラットフォーム「ズバット太陽光発電」を開設。住宅用および産業用を含め「将来的には原発1基分(100万kW)の発電量に相当する電力量を供給できる設備を普及させる」という事業ビジョンを掲げている。2012年7月から始まった全量固定価格による電力買取制度によって、全国規模で進む自然エネルギー開発ブームの巨大な潮流の中で、いかに存在感を発揮していくのか、常務取締役の河野勇樹氏に聞いた。
――太陽光発電というと、メガソーラー発電施設などによる産業用の発電と、一般家庭用の太陽光パネル販売事業がありますが、貴社が展開するのは、産業用と家庭用のどちらを中心にして進められるのですか??
産業用も家庭用も両方とも行います。7月から始まった全量固定価格による電力の買取制度は長期にわたる安定収益が約束される制度です。2013年3月31日まで1kWhあたり42円で、10kW未満は10年間、10kW以上は20年間にわたって買い取ってもらえる制度です。このため、安定的な収益が期待できる投資案件として検討される方々も増えています。
一般に家庭のご自宅の屋根に設置できるパネルの容量は3〜4kW程度です。様々な補助金制度を利用することによって、一般に8年程度で太陽光パネルの購入や施工などに必要な初期投資の償却が可能です。また、産業用では大規模な発電が可能になるので、初期投資の回収期間をさらに短縮することも可能なのです。現在、当社に見積もりを依頼いただいた案件でシミュレーションをしてみると、産業用発電システムでは投資金額に対して20年間で年10%以上の利回りが見込まれるケースが少なくありません。
――競合は激しいと思いますが、貴社の強みはどのような点で発揮されますか?
保険の比較サイトなどの運営で培ってきたWeb関連ノウハウと、100万人のお客さまデータベースは強みになります。現在は保険以外でも旅行、中古車、引越しなど30品目で比較サイトを運営していますが、自動車保険と引越しの分野で65万人のお客さまに利用していただいています。
ウェブクルーライトは、引越し事業に関連して生まれるビジネスチャンスを収益化することをめざして2012年1月に設立しました。光通信と提携して家庭へのインターネットプロバイダーおよび接続回線の取次ぎ業務からスタートし、7月に「ズバット太陽光発電」を開設したことで、太陽光関連ビジネスの拡大を図っています。
当社では幅広いメーカーの太陽光パネルを取り扱い、施工から、保証、メンテナンスに至るまで、お客さまのニーズに最適な組み合わせをご紹介することによって、高いお客さま満足度をご提供できると思っています。
太陽光発電システムは、導入する機器の性能、屋根の形状・角度・方角等の条件によって発電量が異なります。また、国や地方自治体の補助金や助成制度などについてフォローすることによって設置コストが左右されます。太陽光発電システムの費用対効果は、機器の選定と補助金の組み合わせで大きく変わるのです。当社では太陽光発電システムに精通したコンシェルジュが、お客さまの条件やご希望に応じたきめ細かなサポートを行います。
特に、太陽光発電システムと保険、あるいは、パネルの洗浄や発電効率チェックの定期検診などのメンテナンスなどを組み合わせることで、サービス面での差別化も積極的に行っていく計画です。
――1kWhあたり42円の買取価格は高過ぎるという意見もあります。買取価格の低下は事業リスクになりませんか?
2013年3月末までは42円で固定ですから、この期間は普及スピードを加速させることは間違いないと思います。それ以降については、国の政策ですから、どのような価格設定になるのか予断はできません。
併せて、現在設備投資に関して国からの補助金制度も設けられています。1kWあたりの設備費用が55万円以下もしくは47.5万円以下で購入する、という2本立てになっていますが、これから普及が進むと、補助金の価格が下がることも十分に考えられます。初期投資費用と資金回収のバランスによって太陽光発電システムの事業の普及スピードが左右されると思います。
さらに、現在は蓄電池の需要も伸びてきています。蓄電池についても補助金の制度があります。また、今後の関連事業の進展などを展望するとスマートグリッド、電気自動車などの新しい事業が開けてくる可能性があり、太陽光発電事業をベースにして関連事業への展開が可能です。
一方、屋根・遊休地など場所はあるけれど、初期投資の費用がないオーナーと、投資をしたい人とをマッチングすることによって、「自然エネルギーファンド」を組成するというビジネスにも可能性があると考えています。太陽光発電を核にした事業展開を進め、再生可能エネルギーに関する知見が蓄積されることによって、第2、第3のステップに進むことが可能になります。
――当面の数値目標は?
実質的に7月の「ズバット太陽光発電」のサイトをオープンしたところからスタートしたといっても良い太陽光発電システム事業ですが、9月までに1000万円の売上を計上したいと計画しています。そして、10月をメドにエネルギー事業部を分社化することをめざします。そして、2014年3月期の売上高10億円を目標にしています。(編集担当:徳永浩)
