古のインターネット民集まれー!Windows 95/98風UIのレトロチャットアプリ「chat.exe」がエモかった

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 インターネットの原風景が、令和の時代にデスクトップアプリとして鮮やかに蘇りました。

 Windows 95や98の時代を熱烈にリスペクトした、ノスタルジックなデザインのチャットアプリ「chat.exe(v1.0.0)」が公開され、古のインターネットを駆け抜けてきた元テキストチャット住民たちの間で「懐かしすぎる」と話題を呼んでいます。

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■ 現代のSNS疲れに 懐かしいUIと現代の通信テクノロジーが融合した「chat.exe」

 本作最大の特長は、現代の主要なSNSを構成している「いいね」や「フォロー」、ユーザーを囲い込むための「おすすめアルゴリズム」や「広告」が一切存在しない点。誰とも比較されず、AIに発言を学習されることもなく、ただ無骨なグレーのウィンドウで、その場にいる人と言葉を交わすだけの、素朴で優しい“いんたーねっつ”の空間が広がっています。

 見た目こそ極めてレトロですが、アプリの裏側で動いている映像・音声の圧縮通信技術には、H.264ハードウェアエンコードやOpus音声コーデックといった現代的な技術が採用されています。

 さらに、C++ネイティブによる、極限まで無駄を省いた超軽量設計で、ストレスなく使える軽快さを実現。見た目に反して、非常に高品質でスムーズなリアルタイム通信を可能にしているという、技術面とのギャップも大きな魅力です。

 また、テキストチャットだけでなく、Webカメラやマイクを使った「ビデオ通話」や「音声通話」、PCの「画面共有」など、現代の利用環境に合わせた機能にも標準で対応。気心の知れた特定の仲間と集まるためのツールとしても活用できそうです。

■ 実際にロビーへ潜入 あの頃の“不便な居心地の良さ”を体験

 気になった筆者も、さっそく公式頒布ページからアプリをダウンロードし、ロビーに潜入してみました。

 アプリを立ち上げると、人によってはこの時点でノスタルジーに胸を締め付けられそうな、既視感まみれのチャット画面が展開されます。

 画面右側のユーザー一覧では、この時点で14名ほどがロビーに入室していることを確認できました。平日の午前中ということもあって少し静かな雰囲気でしたが、筆者が「こんにちは」と軽く挨拶を投げかけると、すぐに別のユーザーから小気味よい返事が返ってきました。

 サービスが始まったばかりということもあり、住民の皆さんもまだどこか探り探りで、インターネット黎明期のようなワクワクした空気が流れています。

 機能面を詳しく見ていくと、文字の色やサイズをカラーパレットから自由に変更して発言をデコレーションしたり、ユーザー名をその場で任意のものに変えたりすることが可能。さらに、特定のユーザーを右クリックして「無視する」「通報する」といった、当時のチャットルームに必須だった基本機能もしっかりと網羅されています。

 ロビーとは別に、誰でも個別のチャットルームをその場で立てることができ、非公開に設定することも可能です。

 一方で、特定の発言に対してツリー形式で返信したり、メンションを付けて通知を送ったりといった、現在のメッセージアプリでは当たり前となっている便利機能は、あえて実装されていません。

 また、フレンド機能もなく、一度チャットルームから退室すると過去の会話ログはすべてきれいさっぱり消滅してしまうという不便な仕様ですが、この「一度離れたら二度と会えないかもしれない」という一期一会感こそが、古き良きインターネットの居心地の良さを際立たせています。

 その後もロビーの住民たちとチャットを続け、かつて一世を風靡した「Yahoo!メッセンジャー」の思い出話や、ネット老人会トークに花を咲かせていると、時間の経過を忘れてしまうほどの深い没入感に浸ることができました。

 もちろん、アプリを立ち上げたままにして、ROMっているだけでもOK。作業をしながら、どこの誰とも知らぬ人々が他愛もない会話を交わしている様子を眺めるのもまた、本アプリの楽しみ方のひとつと言えるでしょう。
 

■ サーバーへの保存なし 安心のプライバシー設計

 本アプリの動作環境は、Windows 10または11の64bit版に対応。CPUはIntel Core i3以上、メモリは4GB以上が推奨されており、通信のためにインターネット接続が必須となります。

 リアルタイム通信を行いますが、プライバシーポリシーによると、通話内容やビデオ映像、チャットログを開発者のサーバーに永続的に保存・収集することは一切ないとのこと。スパム対策機能も備わっており、Microsoft Storeからも無料で手軽にダウンロードできます。

 あの頃の、ただ純粋に画面の向こうの誰かとつながることが楽しかった情熱を取り戻したい方は、公式頒布ページからアプリをダウンロードし、ふらりとロビーの扉をたたいてみてはいかがでしょうか。

<参考・引用>
chat.exe - 公式配布ページ

(山口弘剛)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛‌ | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2026080101.html