株価の値動きだけを追いかけていても、投資判断の本質を見誤ることが多い。ニュースの見出しは結果を伝えるだけで、なぜその企業の株価が動いたのかという背景までは説明してくれないからだ。表面的な情報だけを頼りに一喜一憂する投資家は少なくないが、そこには思わぬ落とし穴がある。
 
実業家のマイキー佐野氏の動画にて、昨年秋に行った半導体関連企業の株価予想を検証する企画が公開された。当時は生成AIへの投資が本当に続くのかという懐疑論が市場を覆い、関連企業の先行きに弱気な見方が広がっていた時期だったという。そうした空気の中でも、佐野氏は検査装置を手がける企業や、製造装置を扱う企業、消耗品を供給し続ける企業など、複数の半導体関連銘柄に注目し、独自の視点から株価の行方を読み解いていたと振り返る。当時の予想を今回あらためて検証し、実際の値動きと照らし合わせる内容だ。
 
佐野氏が重視していたのは、決算の上方修正という一見単純な情報の裏側にある背景だという。不確実性の高い時期にあえて強気な見通しを示すからには、それ相応の根拠があるはずだという着眼点だ。加えて、工場の建設から製造装置が実際に導入されるまでには一定の時間差が存在し、その周期を逆算することで需要の回復時期が見えてくるとも語られている。半導体の性能が高まるほど検査の工程数も増えるため、需要が単純な足し算ではなく掛け算のように膨らむ仕組みがあることにも触れられた。さらに、機械そのものが売れなくても、稼働し続ける工場に対して消耗品を供給し続けることで収益が支えられる構造を持つ企業もあるといい、表面的な設備投資の減速だけでは業績を測れないケースがあることも示された。
 
これらの視点が積み重なった結果、複数の銘柄で株価が実際に上昇し、佐野氏の見立てが的中していたことが動画内で明かされている。答え合わせの過程ではAIによる評価も紹介され、当時の分析の的確さがあらためて浮き彫りになったという。財務データの奥にある企業間の力学や、物理的な時間軸から逆算する発想は、投資判断において見落とされがちな視点だ。半導体関連株の値動きに関心を持つ人にとって、ニュースの表面だけでは掴みきれない判断材料が整理される内容になっている。

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現在はアカデミズム関係者・経営者・投資家・学生が参加するビジネススクールも運営