Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

写真拡大

22日の衆議院予算委員会で高市首相は、暗号資産「サナエトークン」などの報道を巡り野党から追及され、自身の秘書の説明を盛り込んだ陳述書を近日中に国会に提出すると表明しました。

22日午前に行われた衆議院予算委員会。まず質問に上がったのは中東情勢への政府の対応です。

ホルムズ海峡への「自衛隊派遣」について質問された高市首相は…。

(高市首相)
「現時点で自衛隊の派遣については何ら決まっておりません」

ホルムズ海峡を巡っては、先日、イギリスなど4か国が航行の自由を確保するための共同声明を発表し、高市首相もこれに「参加する」と明言していました。

(高市首相)
「首脳共同声明にある商業航行の安全確保は、機雷掃海活動への参加は予断していない。今後については国際法および国内法の範囲内で、必要な対応を検討することについては変わりありません」

そして、特に激しく追及されたのが…週刊誌で取り上げられた暗号資産「サナエトークン」や、ひぼう中傷動画についてです。

中道改革連合の後藤祐一議員が、暗号資産の設計者とされる男性と、高市首相の秘書らがSNSでやりとりしていたのではないかと質問。これに対して高市首相は…。

(高市首相)
「近日中に奈良の秘書の陳述書と、そして、いわゆる暗号資産に関する記述などどこにもない、相手企業から送られてきた唯一の提案書、これを予算委員会の理事会に提出させてください。それをもって本件に関する詳細な問いへの答弁とさせて頂きたい」

(中道改革連合 後藤 祐一 議員)
「LINEグループのメンバーになったことに間違いないですか?という質問に何も答えていない。答えてください」

(予算委員長)
「今、総理の方からさまざまな思いの答弁がございました。…陳述書をもって私の方が預かり…。皆さんたちのもとで協議いただきたい」

(中道改革連合 後藤 祐一 議員)
「予算委員会の質問を圧殺するんですか」

(予算委員長)
「圧殺はしません」

(中道改革連合 後藤 祐一 議員)
「だって圧殺しているじゃないですか」

また、高市首相はこの報道への対応によって「総理としての業務時間も残念ながら確保できなくなってきている」と述べた上で…。

(高市首相)
「金曜日の夜からけさまでのほとんど睡眠もとっていません。一生懸命仕事をしています。時系列がバラバラで、週刊誌の記事を切り抜いたものをバラバラ私に頂きましても、これを私が確認して答弁するのはなかなか困難でございますので。きちっと証拠となる書類も入手しているので、それも委員会に提出する。それをもって何とか答弁にかえさせていただけませんか。心からお願いをいたします」

(中道改革連合 後藤 祐一 議員)
「結局これに答えていない。答弁拒否ですね。じゃぁ木下公設第一秘書に、参考人としてこの予算委員会に来てもらいましょう」

一連の報道を巡り追及を受ける高市首相ですが…。

NNNと読売新聞が6月19日からの3日間で行った世論調査で、高市内閣の支持率は、前回、5月の調査から5ポイント上がって69パーセント、「支持しない」は21パーセントとなりました。

(スタジオ解説)
(澤井 志帆 アナウンサー)
改めて世論調査で内閣の支持率は5月から5ポイント上がって69%となっています。その一方で、中傷動画などを巡る追及は続いていて、このように「秘書の陳述書を提出して答弁とさせてほしい」と述べています。青山さん、きょうの高市首相の対応についてどう見ていますか?

(コメンテーター 政治ジャーナリスト 青山 和弘 氏)
高市首相が忙しいのは間違いないと思いますし、この問題をあまり追及されたくないのもよく伝わってきます。ただ、野党の質問に誠実に答えるのも首相の仕事なんですね。秘書の陳述書を提出するのは構わないんですけれども、だから「答弁しないでいいでしょう」という理屈は成り立たちません。面倒でも疑惑に向き合わないといけないわけです。今後陳述書がいつ出てくるのか、どんな内容なのか分かりませんが、いずれにしても高市さんが陳述書を詳細に説明し、また、野党の質問を受ける責任があると思います。

(レギュラー コメンテーター 津川 祥吾 氏)
今回の議題の一つにもなっている「サナエトークン」ですけれども、一連の報道の中で名前だけは聞いたことがあるという人も多いと思います。これ、そもそも何なんですか?

(コメンテーター 政治ジャーナリスト 青山 和弘 氏)
「暗号資産」の一つです。最近は多種多様なものが出てきて、その価値が上がったり下がったりしていますが、ことしになって「サナエトークン」という高市さんの名前を冠した暗号資産が出回りました。高市首相人気への期待感があってその資産価値が上がる。だけどトークンが出て間もなく高市さん本人が「私はこれ関知してません」と言った瞬間に、価値は暴落するわけですね。それによって誰かが儲けて、誰かが損したんじゃないか。高市事務所はトークンの作成にどこまで関与していたのかというのが、今回言われている問題です。

(レギュラー コメンテーター 津川 祥吾 氏)
一般論としては、政治家の名前とか信用が投資商品に使われてしまった時に、誰が責任を取るか?ということだと思うんですが…。

(コメンテーター 政治ジャーナリスト 青山 和弘 氏)
高市事務所が「サナエトークン」作成にどこまで関与していたのか。承認していたなら責任は免れないんじゃないかという話です。最近はSNSの発達によって、政治にダークサイドビジネスが絡んできているんです。例えば動画の作成も再生数が増えればそれがお金になります。それによって民主主義が歪む可能性もある。政治が金儲けと結びついていることは、今議論しなければならない一つ大きな問題と言っていいと思いますね。

(澤井 志帆 アナウンサー)それにしても今回の件は…国会でどのぐらい取り上げられるべき問題なんですか?

(コメンテーター 政治ジャーナリスト 青山 和弘 氏)
もちろん今…例えばエネルギー問題とか、消費税の問題とか、たくさん課題があるのは間違いない。サナエトークンや中傷動画問題ばっかり国会で問題視するのは私もどうかと思います。ただこれはSNSと選挙の関係の話です。そこに「サナエトークン」の利益が絡むと、この構図が公職選挙法違反に問われる可能性もなくはないんですね。高市さん本人は関知してなかった可能性もあるし、事務所もどこまで関わっていたか分からない部分はあるんです。また松井さんというトークンを作った人の言い分が全て正しいとも思わない。一方で根も葉もないゴシップでもありません。だからこそ、高市さんはこれをクリーンにしていく必要がある。特に高市さんが長期政権を狙うんだったら、この手のスキャンダルをどう跳ね返していくのかも非常に重要な要素になると思います。