次期朝ドラ主人公・見上愛って何者?『国宝』で新人賞、ジャンプ作品から大河まで“別人”に化ける驚異の振れ幅とは
◆『風、薫る』主演の見上愛とは?
見上さんは2000年生まれ。日本大学芸術学部演劇学科出身で、現在25歳。2019年のデビュー以降、映画『不死身ラヴァーズ』やNetflixシリーズ『恋愛バトルロワイヤル』で主演を務め、NHK大河ドラマ『光る君へ』など話題作に次々と出演。さらに今年はアニメーション映画『ALL YOU NEED IS KILL』や映画『正直不動産』といった待機作も控えており、まさに飛躍の年を迎えています。
なぜ彼女はここまで人を惹きつけるのか。その理由を、出演作とともにひも解いていきます。
◆「余白」で語る演技が、心をざわつかせる
見上さんの演技を語るうえで欠かせないのが、「余白」の使い方です。
その真価が際立ったのが、受賞作となった映画『国宝』でしょう。見上さんは、吉沢亮さん演じる主人公・喜久雄が京都の花街で出会う芸妓・藤駒役を演じました。
見上さんはこの役のために、日本舞踊や三味線、芸妓としての所作を徹底的に習得。さらに作中では10代から30代までの時間の流れを一人で演じ分けるなど、難易度の高い役どころにも挑んでいます。
注目すべきは、その表現の“抑制”です。決して感情を大きく外に出すわけではない。それでも、ふとした視線や間、わずかな表情の揺らぎから、複雑な内面がにじみ出ています。
たとえば、喜久雄との間に授かった娘・綾乃が喜久雄に目を向けてもらえず、藤駒が思わず駆け寄る場面。多くを語らずとも、その一瞬に込められた感情の重さが伝わってきます。芸妓という立場ゆえに踏み込みきれない距離感と、それでも消せない想い。その“言葉にしない部分”こそが、強い余韻を残すのです。
またNHKドラマ『きれいのくに』では、自分の顔に自信が持てない高校生・凛を演じました。繊細で揺れ動く思春期の感情を、自然体でにじませる。その抑制の効いた演技が、かえってリアルな痛みとして伝わってきます。
◆作品ごとに別人のように変わる振れ幅
さらに特筆すべきは、その振れ幅の広さです。
Netflixシリーズ『幽☆遊☆白書』では、心優しい氷女の妖怪・雪菜役を演じ、原作の世界観に寄り添いながらも確かな存在感を発揮しました。透明感のあるたたずまいの中に芯の強さをにじませる演技が印象的です。
一方で、Netflixシリーズ『恋愛バトルロワイヤル』では、男女交際が禁止されたエリート高校を舞台に、主人公・有沢唯千花役を好演。葛藤や衝動を抱えたキャラクターを、繊細さと力強さのバランスで表現しています。
見上さんの演技には、ふとした表情の変化や間の取り方に、どこかユーモラスなニュアンスもあり、シリアスな役柄の中でも“コメディエンヌ的な素養”を感じさせる瞬間があります。清楚で繊細な役柄から、影のあるミステリアスな人物、さらにはクセのあるキャラクターまで自在に行き来できる柔軟さ。「この役も同じ人だったのか」と思わせる瞬間があるのも、見上さんの大きな魅力のひとつです。
◆ミステリアスなのに親近感もある“ギャップ”
一見するとクールでミステリアスな雰囲気をまとっていますが、見上さんの素顔はむしろ真逆とも言えるかもしれません。
今年1月2日には『見上愛のオールナイトニッポン』でラジオパーソナリティに挑戦。2時間にわたる一人喋りでは、飾らないトーンで軽やかに語り、“実はおしゃべり好き”な一面ものぞかせていました。

