台湾産バナナをアピールする農業委員会の陳主任委員(中央)、日本台湾交流協会の星野台北事務所副代表(左から2人目)ら=同委提供

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(台北中央社)東京オリンピック・パラリンピックの選手村で、台湾産バナナ5000キロが提供される。台湾産バナナがオリパラ選手村の使用食材に選ばれるのは初めて。行政院(内閣)農業委員会の陳吉仲(ちんきちちゅう)主任委員(閣僚)が16日、リモート記者会見を開き、明らかにした。

オリパラで提供されるのは、生産や出荷の安全、安心を保証する農家に同委が与える「適正農業規範(TGAP)2020 PLUS」の認証を受けた台湾産バナナ。同認証を取得したバナナは昨年、東京オリパラに供給可能な食材としての認可を大会組織委員会から受けていた。

台湾産果物ではバナナのほか、「TGAP 2020 PLUS 」の認証を取得したパイナップルやマンゴー、ドラゴンフルーツも組織委から調達の基準を満たすと確認されていた。

陳氏によれば、組織委は最終的にバナナとパイナップルの2品目の調達を決めた。だが、パイナップルはシーズンが過ぎたため、南部・高雄や屏東で生産された良質なバナナ5000キロを提供することになった。

中華オリンピック委員会の陳士魁副主席は会見で、バナナはエネルギーを補給できるだけでなく、筋肉がつるのを防ぐ効果もあると紹介。過去に大会に参加した際に「なぜ台湾産バナナが見当たらないのか」と疑問に思っていたと明かし、「今回は台湾の農産物の素晴らしさを世界にアピールすることができる」と期待を寄せた。

日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会の星野光明台北事務所副代表は、台湾のバナナは世界各地の選手に活力を与えることだろうと述べた。

(楊淑閔/編集:名切千絵)