JFAで説明会見が行われた
 ワールドカップを前にした衝撃的な辞任発表になった。日本サッカー協会(JFA)は1日、U-17日本女子代表の楠瀬直木監督が、JFA職員への不適切な行為により辞任すると発表した。

 会見した須原清貴専務理事によると、不適切な行為があったのは、昨年6月と今年9月の2回。昨年6月に打ち合わせを行ったあと、別れ際にJFAの女性職員にハグをしたのだという。楠瀬監督は「お疲れ様」といったニュアンスだったというが、職員は不快感を覚えたという。

 また今年9月にも同様のことが行われたため、職員は所属部署の上司にメールで相談。問題が発覚し、両者に複数のヒアリングを行ったあとで、「不適切な行為が認められた」と結論付けた。

 事件性がないことは確認されているというが、当事者がアンダーカテゴリーの監督ということもあり、より慎重な議論を重ねた結果、10月31日付で辞任を受理することを決定。楠瀬監督も「軽率な行為だった」と反省しているという。協会の責任については、11月の理事会で審議、決定する。

 U-17日本女子代表は今月13日にウルグアイで開幕するU-17女子ワールドカップに出場するが、指揮はU-19日本女子代表監督の池田太氏が執る。

 同代表メンバーは1日よりJヴィレッジに集合して合宿を行っているが、選手らには集合した際に説明がされたという。心配されれる選手への影響について、会見に同席した今井純子女子委員長は「選手たちも大変驚いておりましたが、ここで集中して目の前のサッカーに向き合って取り組むことが大切だし、気になることがあればスタッフに相談してほしいと伝えた」と話した。

(取材・文 児玉幸洋)