フランス杯準々決勝の残り3試合が2日に行われ、パリ・サンジェルマン(PSG)が2部のル・マンと対戦、延長の末、PSGが2―0で勝ちベスト4にコマを進めた。

 0―0のまま膠着した後半の残り15分、PSGのコンブアレ監督は攻撃陣を入れ替え、17歳のバエベック、18歳のケバノを一度に投入、これが見事に的中し2人の若手がそろって延長戦でゴールをあげた。

 この試合のもうひとりの殊勲者は、2人を合わせた年齢よりさらに上の大ベテラン。かつてリヨン、フランス代表の守護神として輝かしい活躍をしたグレゴリー・クペ(38)だ。

 クペは今シーズン、成長著しいアプラ・エデルに正GKの座を奪われ、リーグでの出場はわずか5試合。今年1月にリーグ杯でモンペリエに敗れた際には「たぶんこれが現役最後の試合」と語っていたが、その後フランス杯には2試合つづけて起用されている。

 ル・マン戦では、前半19分に相手のペナルティキックを止め、その後も無失点を守りチームの勝利に大きく貢献した。試合後レキップ紙に「うれしいというほかないね。監督が起用してくれたのは驚きだったけど、与えられたチャンスを生かすよう努力した。ペナルティ? 一か八かが当たっただけ」と喜びを表しつつもベテランらしく淡々と答えた。

 「今夜すばらしかったのは、若手が勝利を呼び込んだこと。競争が激しくなるのは、全体にとっていいことだ」とあくまでチームのことを考えるクペ。自身の正GK争いに関しても、「エデルのほうが上。彼はPSGの未来なんだ」と謙虚だ。

 先の「現役最後」の発言で、弱気になっていると見られたが、「何もあきらめたわけじゃない。これまでとまったく同じやり方で練習しているし、意欲も変わらない。エデルとうまく刺激し合えるよう心がけている」と自分の役割を任じ、それを全うしている。

 そのエデルはつい先日、コンブアレ監督と激しい言い争いを演じたとレキップ紙に報じられた。仲のいいステファン・セセニョン(現サンダーランド)が監督と険悪になり1月にクラブを飛び出したこともあって、終盤戦に向けた懸念材料のひとつだが、そんな中チームにとってクペの健在ぶりは心強い。これから日程もハードになるため、クペのほんとうの「現役最後」の試合が大舞台でめぐって来る可能性もある。