中国でドローンが水害救援の新戦力に 捜索救助や物資輸送に活躍

【新華社南寧7月12日】中国広西チワン族自治区は、台風10号の影響で観測史上まれな大雨が続き、洪水被害が相次いだ。緊急事態の中、各地でさまざまなドローンが出動し、濁流の空に次々と命を守る架け橋を築いた。
横州市では、六藍ダムや雲表ダムなどで水があふれ出る越流や堤防の一部決壊が起き、住民が住宅の屋上や山などの高所に避難した。その他の都市でも町や村が深刻な浸水被害を受け、道路が寸断され、電力や通信が不通となった多くの集落が「孤島」と化した。地上の救援部隊がたどり着けない中、ドローンが捜索・救助の一翼を担った。

南寧市低空経済産業協会の王偉任(おう・いにん)会長によると、協会は各種ドローン45機と隊員80人余りを救援に参加させ、巡回や輸送、捜索、救助などの任務を5千回以上実施した。
道路が不通となった被災地では、大型輸送ドローンが最も迅速な補給手段となった。浸水した横州市の農村で物資輸送の指揮を執った同協会の高級工程師(エンジニア)、厳楊歓(げん・ようかん)さんは、ミネラルウォーターやインスタントラーメン、救急医薬品を孤立した村に届けたと説明。1回に運べるのは数十キロで、1日に数十回往復したという。

四川、貴州、湖南、広東、黒竜江各省からもベテランのドローン操縦士が農業用や輸送用の機材を携え、次々と駆け付けた。業界関係者によると、泥が堆積した臨時の離着陸地点では厚い泥が操縦の大きな障害になるが、成熟を続けるドローン技術と操縦士の確かな技量が困難を克服した。
今回の救援活動では、従来の救援部隊では行えなかった任務もドローンが担った。無人機「翼竜」は上空で臨時の通信基地局を開設し、孤立した地域と外部との通信を回復させた。水が引き始めた現在は、多くの被災地域でドローンが消毒作業に投入され、感染症予防に当たっている。(記者/朱麗莉)

