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 ◇インターリーグ ドジャース―アスレチックス(2026年6月30日 サクラメント)

 ドジャースのムーキー・ベッツ内野手(33)が6月30日(日本時間7月1日)、敵地でのアスレチックス戦前に報道陣の取材に応じ、試合前の時点で監督通算1000勝にあと1勝としているデーブ・ロバーツ監督(54)の名将たるゆえんについて話した。

 ベッツにとってはドジャース移籍初年度の2020年から7年にわたってともに戦ってきた指揮官。「彼は特別な人だよ。もちろん僕の監督だけど、僕は単なる監督とは思っていない。どちらかと言えば“野球のお父さん”みたいな存在なんだ。監督以上の存在だからね」と自身にとっての絶大な存在感を語った。1000勝の節目については「何と言えばいいか分からないけど、とにかく彼にとって本当にふさわしいものだと思う。彼は監督以上の存在だから」と全力で後押しする構えだ。

 長くともに戦うことによって、監督としての能力を深く認識するようになった。「たぶん数年たった頃かな。シーズン中には本当にいろんなことが起こる。これまで何人も故障者が出てきたし、チームが勝てない時期もあった。でも彼は変わらないし、慌てることもない」と人間性についても触れ「必要だと思うまでは僕たちに任せてくれる。そして、本当に必要な時だけ前に出てくる。その時の言葉には重みがある。監督と選手というより、父親と息子みたいな関係なんだ。だから僕たちにもすごく響くし、みんな感謝している」と尊敬の念を口にした。

 フリーマン、ベッツ、大谷の「MVPトリオ」をはじめ、潤沢な資金力で獲得したスター選手がそろうチーム。豊富な戦力から、米メディアや関係者からは「勝って当然」の声が上がることも少なくない。しかし、周囲の声について、ベッツは真っ向から反論する。「間違いなく逆だと思う。むしろ難しい。打順を書くこと自体は簡単かもしれない。でも、これだけ多くの個性をまとめて、故障者が出て、昇格や降格もあって、それをマネジメントするのは本当に大変だ。負けが続いた時だって“これだけの戦力がいて勝てないのか”って外からはいろいろ言われる。でも彼は全部受け止めて、落ち着いて対処してきた。そして最後には結果を出してきた。打順を書くのは簡単かもしれないけど、162試合以上をマネジメントするのは本当に難しいことだ」と強調した。

 具体的なマネジメント能力についても言及する。「彼は個性を受け入れているんだ。情熱を持っていてほしいし、自分らしくいてほしいと思っている。それが僕たちらしさだからね。でも同時に、勝つためには全員が必要だということも常に伝えてくれる。チームメートのために戦うことを忘れるな、と。彼自身もそうだからね。誰かが苦しい時は、いつもすぐに声をかけてくれる。オフィスに呼んで話してくれたり、必要なことは何でもしてくれる。個性は歓迎する。でもエゴは地面につけたままにしておく。それを徹底している」と普段のやり取りを挙げ、監督と選手の良い距離感を口にした。

 ロバーツ監督は今季でドジャースの指揮を執って11年目となる。全ての年でポストシーズンに進出し、20年、24年、25年と3度、ワールドシリーズを制覇した。「彼が今の立場にいるのは偶然じゃない。“いいチームを率いているだけだ”と言う人もいるかもしれない。でも勝つのは簡単じゃない。試合に勝つことも、正しい判断をすることもね。特に短期決戦では、彼がどんな采配をしてきたかをみんな見てきた。監督というのは毎日たくさん決断する仕事じゃない。本当に大事な2つか3つの決断を正しく下すことが仕事なんだ。そして彼は、それを本当にうまくやっている」と“勝負強さ”も認める。

 加入した当時から、チームは年々、進化の過程をたどっている。「間違いなく変わったよ。僕が来た頃は、今ほどベテラン中心のクラブハウスではなかった。彼も僕たちに合わせて変化してきたんだ。それを見るのは本当に素晴らしいことだった。最初はもっと細かく関わっていた印象だけど、今は僕たちに任せてくれる。そして必要な時だけ入ってくる」。指揮官が育て上げたチームの一体感が、現状の絶対的な強さにつながっていると分析した。