サポーターの熱気も最高潮、ビッグセーブ連発の守護神・鈴木彩艶を知る浦和レッズの広報「チームに落ち着き与えてくれた」
史上最強のサムライたちがいよいよ大舞台へ。
サッカー・ワールドカップ(W杯)北中米3か国大会で、日本代表は25日(日本時間26日)、1次リーグ3戦目でスウェーデンと1―1で引き分け、決勝トーナメント進出を決めた。終了間際にたびたび訪れたピンチを守り切り、かつてのチームメートらは奮闘をたたえた。
強烈なシュートを何度もはじき返したGK鈴木彩艶(ざいおん)選手(23)を小学生時代から知るJ1・浦和レッズの広報担当早川拓海さん(36)は、埼玉スタジアム(さいたま市緑区)内のオフィスで同僚数人と観戦した。早川さんは「緊迫した試合展開で後半は特に押し込まれていたが、安定感抜群のビッグセーブを見せてくれた。鈴木選手がチームに落ち着きを与えていた」と感激した様子で語った。
プロ選手となった浦和レッズ時代には出場機会に恵まれない時もあったというが、「まじめで腐ることはなかった。その勤勉さが大舞台でも物おじしない活躍につながった」と語り、「彼が活躍する姿は(下部組織に所属する)子どもたちにも励みになる」と喜んだ。
先制ゴール前田大然のチームメイト、旧友の活躍に歓喜
先制ゴールを決めた前田大然選手(28)の出身は、大阪府太子町。地元の少年サッカーチームでともにプレーした同学年の坂本大樹さん(29)はテレビで試合を観戦し、旧友の活躍に歓喜した。
当時から俊足を生かして敵陣のスペースに入り込み、相手選手を置き去りにするプレースタイルだったという前田選手。坂本さんは「大然らしいプレーで、世界の舞台でゴールを決めてくれた。強豪との試合が続くが臆せずにプレーしてほしい」と期待を込めた。
3試合続けて先発出場した堂安律選手(28)は、持ち味の攻守の素早い切り替えで相手を封じつつ、得点をアシストして大事な試合での勝ち点1獲得に貢献した。
小学生の時に所属した兵庫県西宮市のクラブ「西宮SS」で、同学年のチームメートだった同市の会社員瀧口和馬さん(27)は、仕事の合間にスマートフォンで試合を観戦。「攻撃的なポジションで持ち味が出ていた。これほど献身的な『10番』はなかなかいない。次戦ではゴールが見たい」と期待を寄せた。
オランダ対チュニジア戦の結果にやきもき
【ダラス(米テキサス州)=木口慎太郎、林信登】サポーターたちは日本代表の決勝トーナメント進出を喜び、昨年10月の親善試合で歴史的勝利を飾ったブラジルとの決戦に早くも期待を寄せた。
今大会、2試合目となった米ダラススタジアムでの一戦。自力での1次リーグ突破がかかった試合に、会場に駆けつけた日本サポーターの応援にも力がこもった。
同じ時間に始まった他会場の結果次第で、リーグ通過の順位が変動する中、会場の大型モニターにはオランダ対チュニジアの試合経過が映し出された。オランダが序盤に2得点を挙げたことが速報されると、会場は騒然となった。

1―1の同点で終盤を迎えると、祈りながら試合を見守るサポーターの姿も。試合はそのまま引き分けで終わり、スタジアム内は安堵(あんど)の空気に包まれた。
オランダ戦に続いて観戦したカンザス州に住む会社員(32)は「前回よりも日本サポーターが多く、ホームの雰囲気だった。次のブラジル戦は厳しい戦いになると思うが、きっと勝ってくれるはずだ」と期待した。
国内でも大勢のサポーターが声援を送った。東京都文京区のJFAサッカー文化創造拠点「blue―ing!」で行われたパブリックビューイング(PV)では、ファンら165人が現地のサポーターのチャント(応援歌)に合わせて手をたたいていた。好機とピンチに一喜一憂し、先制のゴールシーンや、5大会連続出場となった長友佑都選手(39)が交代でピッチに立った瞬間には大きな歓声が上がった。
港区の大学4年生(21)は「サッカー好きと応援できて楽しい。どんどん勝ち進んで過去一番のところまで勝ち進んでほしい」と話した。
試合開始時間が午前8時だったため、時差勤務する社員が参加できるPVを開催した企業も。クレジットカード大手クレディセゾンでは、本社がある東京・東池袋のサンシャイン60で社員約120人が代表のユニホームに身を包んで声をからした。
社員の男性(31)は「普段は午前9時に勤務が始まるが、きょうは時差勤務にした。仲間と応援できる環境は最高。10時から会議が8個入っているけど、頑張れます」と笑顔だった。

