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「順位を見ると、不甲斐ないシーズンだった」-元エースストライカーは開口一番、厳しい言葉を発した。

【写真を見る】「いや…大丈夫じゃないですけど!」大分トリニータOB・高松大樹氏が本音 清武離脱で苦悩の27位 “永遠の課題”と「湧き上がるサッカー」へ期待のFWは

Jリーグが秋春制へ舵を切る過渡期に生まれたハーフシーズン。大分トリニータは、「J2・J3百年構想リーグ」 を40チーム中27位で終えた 。“昇格請負人”のもと再建へ歩み出したこの半年を、クラブOB・高松大樹氏の分析とともに振り返る。

「不甲斐ないシーズン」 低迷の原因は“永遠の課題”にあり

J2に降格して5年目を迎える中、2年連続16位と低迷するトリニータは、札幌と横浜FCで過去3度J1昇格に導いた四方田修平監督を招へいした。“昇格請負人”は「湧き上がるサッカー」を掲げ、前線へ人があふれ出すダイナミックな戦術を構築することで、トリニータの再建を図った。

四方田トリニータは開幕3連勝、6得点無失点というロケットスタートでサポーターを湧き上がらせた。高松さんは「ゴールに向けて3人目が連動して動く、守備への切り替えの速さ、最初の数試合は見えたと思います」と認めながらも、「順位を見ると、不甲斐ないシーズンだったと思います」と言い切った。

シーズン序盤からけが人が続出。黒星が重なり選手に迷いが生じた。「悩んでいる選手や、積極的にプレーできない選手が出てきて、ちょっとわからなくなったところもありましたよね」と振り返った。

特に後半戦は2勝7敗。失速の要因として、全選手が慕うチームの心臓部、MF清武弘嗣(36)の離脱も大きく響いたという。

「清武という中心選手がけがで抜けたあと、榊原キャプテン中心に戦ったんですけど、攻撃のところで最後の質や精度がうまくいってなかった。やっぱり得点力不足も出ていました」

リーグ戦18試合で18得点18失点。守備面については「1試合1失点というデータも出ていますし、ある程度ベースはできている」と一定の評価を示したが、課題は攻撃。「ペナルティエリアでの精度や質、もっとエリアの中に入っていく回数をどんどん増やさないと得点は生まれない。そこはやっぱり永遠の課題かなとは思いましたね」と元エースストライカーは歯がゆさをにじませた。

悩みながらも最終戦で「理想の形」

厳しい評価が続く中でも、最も印象深いプレーとして、最終戦のプレーオフ・山形戦で生まれた得点シーンを挙げた。

「FW有馬がしっかりプレスバックから守備をして、速い攻撃の中でFWキム・ヒョンウのゴールが生まれました。見えないところでいろんな選手が関わっていたので、あれは理想のゴールだと思いますね」

守備のプレスから素早く攻撃へと転じる一連の流れが、四方田サッカーの目指す形。「ああいうサッカーができれば相手も嫌だと思いますし、もっと積極的にその回数をどんどん増やしていくというのが、有効な手かなと思います」と続けた。

最大の収穫は「経験」 注目の若手は

降格のない百年構想リーグという枠組みの中で、四方田監督はほぼ全選手を起用した。「若手が経験を積めたのはやっぱり大きい。その中で本当にできる選手、できない選手というところは判断できるんじゃないかなと思います」

特に印象に残った選手として、高松さんはFWキム・ヒョンウ(24)を挙げた。

昨シーズンは若手の登竜門ともいえるJ2・いわきFCに期限付き移籍し、18試合3ゴール。帰ってきた今季はチームトップとなる5得点をマークした。「去年レンタルで外に出て、すごくいい刺激をもらって帰ってきた。本当にモチベーションも高かったですし、体の使い方もうまくなりました。今後楽しみな1人の選手かな」と評した。

また、ピッチで積極的な仕掛けや、ディフェンスラインの背後に走り込む「裏抜きを」見せたFW木許太賀(21)とFW木本真翔(22)にも注目だ。

「ダブルキモトはやっぱり期待したいですよね。プレースタイルが違って、トリニータの中でもドリブラーって少ないので。太賀と真翔は自分の色を出して、遠慮せずプレーしてほしい」と語り、個性ある若手たちへの期待を示した。

浮上の条件は「個」と「チーム」の両立

高松氏は、この中断期間に必要なこととして「まずは個のレベル向上」を挙げる。さらに、「秋春制」といえど8月からシーズンは始まるため、暑さになれたうえで開幕に臨む難しさも重要な要素だ。

ただし、サッカーが団体競技。ベテランが負けているときでも厳しい声を出し、チームの雰囲気を正しい方向に導くことで、若手もより自分らしくプレーできると指摘した。

新シーズン、トリニータ浮上のカギは明確である。

・若手が経験を成長に変える
・攻撃の質と精度を高める
・前線からの守備と速い攻撃を継続
・ベテランと若手が一体となってチームの雰囲気を作る

ただ、百年構想リーグでは40チーム中27位で振るわなかった。

(インタビュアー・吉田諭司キャスター)
「結果だけ見るとサポーターから『大丈夫かな』という声もあるんですけれども、高松さんはどう見ますか」

(高松大樹さん)
「いや…大丈夫じゃないですけど!やっていくしかないと思いますよ。本当に選手は今シーズン悔しい思いをしたと思うんですよ、ファン・サポーターもそうですし。新シーズンで入れ替わりはありますが、大分のためにやってくれる選手が残ると思うのでやってもらうしかない」

最後に、ホームで勝てなかった試合が多かった点にも触れ、「湧き上がるようなサッカー」を見せてほしいと期待を寄せた。

「まだまだ若くて可能性のある選手が多いのでもっと成長してほしい。90分間終わってピッチで倒れるぐらいの気持ちで戦う姿を見せてくれたら、ファン・サポーターは応援してくれるし、大分らしい戦いが絶対できる」

連日、トリニータから移籍する選手、加入する選手が報じられ、徐々に新シーズンの輪郭が見えつつある。J2に降格して5年。大分トリニータ再建へ、初めての秋春制スタートに向けて未来あふれる選手の飛躍を期待したい。