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 ◇サッカーW杯北中米大会1次リーグF組 日本4―0チュニジア(2026年6月20日 モンテレイ)

 8大会連続出場の日本は20日(日本時間21日)、W杯1000試合目となった1次リーグ第2戦でチュニジアに4―0で完勝した。MF鎌田大地(29)が前半4分に左足で日本のW杯最速となる先制弾。オランダ戦に続く2戦連発で、日本のW杯1試合最多得点を呼び込んだ。過去1勝3分け3敗と鬼門だった第2戦を突破し、1勝1分けでF組3位以上が確定。決勝トーナメント進出に大きく前進した。1次リーグ最終戦は25日(同26日)にスウェーデンと対戦する。

 文字通り電光石火の一撃だった。試合開始からわずか4分。鎌田はゴール前に入り、MF中村からの左クロスを待つ。グラウンダーで送られたボールを華麗に左足ヒールのワンタッチで流し込んだ。オランダとの初戦でFW小川のヘディングシュートが頭に当たり、ネットを揺らしたようなラッキーゴールではない。

 「(中村)敬斗が縦に仕掛けてクロスする感じがあったので、しっかり(中に)入って当てるような感じ。ラッキーだけのイメージで終わりたくなかった。“2点目で上書きできるように”って考えていた」

 2戦連発は02年日韓大会のMF稲本潤一以来となる2人目の快挙で、前半4分の得点も日本のW杯史上最速。記録ずくめの一発でアジア勢としても最多4発を呼び込み、W杯の大会通算1000試合目にも花を添えた。

 ゴールセレブレーションでは、ケガで苦しんだ仲間との約束を果たした。右手で受話器を耳に当てるジェスチャーの“電話ポーズ”を披露。イングランド1部クリスタルパレスの同僚FWエンケティアのセレブレーションだ。ともに24年から加入。プレミアリーグで切磋琢磨(せっさたくま)してきた盟友へ「W杯で点を決めたらやるよ」と誓った通り、有言実行を果たした。

 代表で共闘しながら負傷でこの舞台に立てなかった仲間の思いも乗せた。「(南野)拓実君がいつもやっているようなことができたらいいな」。南野が担ってきた左シャドーで先発。オランダ戦のボランチから1列上がり、より攻撃的に「ゴール前へ行けるように考えた」。森保ジャパン通算ゴールで最多26得点を誇る南野のように得点感覚を研ぎ澄ませていた。

 仲間思いが強いのは、東山高サッカー部時代の福重良一監督の教えがあるから。「(入部当初は)“僕の方がうまいでしょ”のような天狗(てんぐ)の部分もあったから、サッカーはチームスポーツだと何度も話した」(福重監督)。恩師の教えを大舞台でも体現している。

 チームは鬼門だった第2戦を制し、1次リーグ突破へ大きく前進した。だが、決して満足はしていない。「自分たちが目指してるものを取りに行きたい」。目指す景色はもっと先にある。(滝本 雄大)

 《2戦連発は2人目》鎌田が前半4分に先制弾。18年コロンビア戦で香川真司がPKを決めた同6分を上回り、日本で最も早い時間のゴールになった。鎌田はオランダ戦でも得点しており、2戦連続得点は02年ベルギー戦とロシア戦の稲本潤一に次ぎ日本2人目。稲本も1次リーグ初戦から連発だった。

 【データ】

 ☆1試合4得点 アジア勢初。66年北朝鮮のポルトガル戦、10年日本のデンマーク戦の3得点を上回った。今大会6得点は18年の日本の1大会最多に並んだ。

 ☆通算8勝 アジア勢最多タイ。22年に並び今大会先行された韓国に再び追いついた。

 ☆無失点試合 14年ギリシャ戦(0―0)以来11試合ぶり。

 ☆2勝目 日本は02年にもチュニジアに勝利。同じ相手との再戦は5カ国目で通算2勝は初めて。

 ☆マルチ弾 上田が日本初の1試合2得点。1大会2得点は鎌田と上田が5、6人目。

 ☆最年長 33歳103日の伊東が大会初得点。18年セネガル本田圭佑の32歳11日を上回る日本最年長。