【AV Watchアワード】6年ぶり全刷新の有機ビエラ「Z95B」。キモは原画忠実な画作り【測定データすべて見せます(3)】
パナソニックの有機ELテレビ「TV-65Z95B」
読者へ本当にオススメしたい製品をセレクトする「AV Watchアワード」。今年も、高画質・高音質なナンバーワンテレビを決めるべく、テレビメーカー7社から全11モデルの液晶テレビ・有機ELテレビを集め、横並びでの比較視聴とデータ測定を行なった。
10月31日公開の「2025年液晶テレビ大賞」「2025年有機ELテレビ大賞」発表に先立ち、比較視聴を実施した11モデルをブランド別に紹介する。
※実際のテスト時は、スタンドにテレビを乗せて視聴しています
今回取り上げるブランドは「パナソニック」。
AV Watchアワード2025では、今年6月に発売した4K有機ELテレビの「TV-65Z95B」(53万円前後)と、4K液晶テレビ「TV-65W95B」(30万円前後)をテストした。
それぞれの概要・仕様と合わせ、マスターモニターとの比較動画および視聴機の測定データを掲載する。
目次 ・有機ELラインナップ
・液晶ラインナップ
・マスターモニターとの比較動画
・ディスプレイ性能
・輝度
・カラースペクトラム
・色域
・画素構造
・映り込み
・入力遅延
・HDMI仕様
有機ELラインナップ
パナソニックは、画質・音質・デザインと、6年ぶりにフルモデルチェンジを行なったフラッグシップ「Z95B」を筆頭に、ハイグレードモデルの「Z90B」、石こうボードの壁に細いピンで壁掛けできる「LW2」の全3シリーズ10機種の4K有機ELを展開。サイズは42型から77型まで。価格は26万円前後から。
有機ELシリーズと市場想定価格
77 65 55 48 42 Z95B 94 53 38 ー ー Z90B ー 41 29 27 26 LW2(壁掛け型) ー 48(HDD無) 32(HDD無)38(HDD有) ー ー
最上段の数字は「インチサイズ」、マス目の中の数字は市場想定価格(万円)
シリーズ別比較
エンジン パネル 倍速 HDR アト
モス 音声
出力 チュ
ーナ HD
MI
入力 Z95B 新世代AI高画質エンジン RGB
OLED 120Hz
144Hz
(VRR) Dolby
Vision IQ
HDR10+
ADAPTIVE
HDR10
HLG 〇 160W~180W 2K:3
4K:2 4 Z90B OLED 60W LW2 ヘキサクロマドライブプラス 120Hz ー 20W 1or3
(チューナ)
2
(モニター)
液晶ラインナップ
4K液晶は、ミニLEDバックライト搭載の「W95B」、スタンダードな「W90B」「W80B」、そしてキャスター付きスタンドで移動もラクな「LF2」の全3シリーズ12機種をラインナップしている。サイズは43型から75型まで。価格は13万円前後から。
液晶シリーズと市場想定価格
75 65 55 50 43 W95B 38 30 24 ー ー W90B ー 24 20 17 16 W80B ー ー ー 15 13 LF2 ー ー ー ー 17(HDD無/白)18(HDD無/黒)
21(HDD有/白)
最上段の数字は「インチサイズ」、マス目の中の数字は市場想定価格(万円)
シリーズ別比較
エンジン ミニ
LED 倍速 HDR アトモス 音声
出力 チュ
ーナ HD
MI
入力 W95B 新世代AI高画質エンジン 〇 120Hz
144Hz
(VRR) Dolby
Vision IQ
HDR10+
ADAPTIVE
HDR10
HLG 〇 50W 4K:2
2K:3 4 W90B ー 30W W80B ー Dolby
Vision
HDR10+
ADAPTIVE
HDR10
HLG 20W LF2 ヘキサクロマドライブ Dolby
Vision
HDR10+
HDR10
HLG ー 1or3
(チューナ)
2
(モニター)
有機ELテレビ「TV-65Z95B」について
パナソニックの有機ELテレビ「TV-65Z95B」
RGBタンデムパネルと、パナソニック独自のディスプレイ構造などを採用した、フラッグシップ「Z95B」シリーズの65型。
発光層を4層に増やした新パネル「プライマリーRGBタンデム」によって、発光効率の向上によるコントラスト向上と、光の純度アップによる広色域化を実現。コントラストが高く、色鮮やかな映像が表現できるようになった。
従来の独自構造(独自素材貼り付け、バックカバー一体型放熱プレート)に加えて、ファンを使わずに、スムーズな気流でパネル冷却が行なえる「サーマルフロー」筐体を採用。パネルの発光を制御する「Bright Booster」も改良することで、パネル性能の最大化と更なるコントラスト化を実現している。
サウンドシステムは、全ユニットを刷新した「360立体音響サウンドシステム+」を搭載。
独自のラインアレイスピーカーと高さ方向の音を再現するイネーブルドスピーカー、水平方向の音の広がりを強化するワイドスピーカー、低域を強化するウーファーを備え、総合出力は170W(Z95Aは160W)。プレミアムシアターのような広大な音場を目指した。Dolby Atmosもサポートする。
液晶テレビ「TV-65W95B」について
パナソニックの液晶テレビ「TV-65W95B」
ミニLEDバックライトを搭載した、液晶ビエラのフラックシップモデル。量子ドットは搭載しない。
進化ポイントは、バックライトエリア駆動の分割数が前モデル比で約2.5倍に細分化されたこと。これにより、ハローを大幅に抑制。信号処理によるコントラスト制御(Wエリア制御)を組み合わせることで、従来よりもコントラストの高い映像を実現した。
また、バックライトの色温度変化に応じて、色をチューニングするアルゴリズムを新搭載。どのようなシーンでも、正確な色表現が行なえるようにした。
内蔵スピーカーは、フルレンジ2基(30W)に加え、出力20Wの新ウーファーを搭載。音声実用最大出力50Wを実現し、迫力ある低音を目指した。
有機EL「65Z95B」、液晶「65W95B」ともに、OSは「Fire TV」。ネット動画やサービスを横断して選べるホーム画面と、サクサクと快適に操作できるレスポンス性を実現した。
チューナーは、BS4K・110度CS4Kチューナー×2、地上/BS・110度CSチューナー×3を搭載。HDMI入力は4系統。4K/144fps(VRR)までの高リフレッシュレートなゲーム信号もサポートする。
消費電力・年間消費電力は、65Z95Bが543W・210kWh/年、65W95Bが275W・180kWh/年。
スタンドを含む外形寸法/重量は、65Z95Bが1,448×348×916mm(幅×奥行き×高さ)/約29kg、65W95Bが1,446×321×867mm(同)/約22.5kg。
マスターモニターとの比較動画
有機EL4KブルーレイのHDR映像(1,000nits/24p)を、パナソニックの4K有機ELテレビ「TV-65Z95B」(左、映像モードは「シネマプロ」)と、ソニーのマスターモニター「BVM-HX3110」(右)に同時に表示し、ミラーレスカメラで4K/HDR収録した映像
※鑑賞時は、HDR対応のテレビ、PC、スマートフォンなどを使用してください。SDR環境では、正しく表示されません。
推奨設定:ガンマ/HDR10、色域/BT.2020、色温度/D65
4KブルーレイのHDR映像(1,000nits/24p)を、パナソニックの4K液晶テレビ「TV-65W95B」(左、映像モードは「シネマプロ」)と、ソニーのマスターモニター「BVM-HX3110」(右)に同時に表示し、ミラーレスカメラで4K/HDR収録した映像
※鑑賞時は、HDR対応のテレビ、PC、スマートフォンなどを使用してください。SDR環境では、正しく表示されません。
推奨設定:ガンマ/HDR10、色域/BT.2020、色温度/D65
ディスプレイ性能
有機EL「Z95B」映像モード「オートAI」(HDR)
映像モード「オートAI」(デフォルト時)における、Calman Ultimateのプレキャリブレーション結果
キャリブレーションターゲットは「白色点:D93」「カラースペース:BT.2020」「EOTF:SMPTE 2084(PQ)」
映像モード「シネマプロ」(HDR)
映像モード「シネマプロ」(デフォルト時、明るさ70)における、Calman Ultimateのプレキャリブレーション結果
キャリブレーションターゲットは「白色点:D65」「カラースペース:BT.2020」「EOTF:SMPTE 2084(PQ)」
映像モード「シネマプロ」(明るさ100)における、Calman Ultimateのプレキャリブレーション結果
キャリブレーションターゲットは「白色点:D65」「カラースペース:BT.2020」「EOTF:SMPTE 2084(PQ)」
映像モード「FILMMAKER MODE」(HDR)
映像モード「FILMMAKER MODE」(デフォルト時、明るさ70)における、Calman Ultimateのプレキャリブレーション結果
キャリブレーションターゲットは「白色点:D65」「カラースペース:BT.2020」「EOTF:SMPTE 2084(PQ)」
映像モード「FILMMAKER MODE」(明るさ100)における、Calman Ultimateのプレキャリブレーション結果
キャリブレーションターゲットは「白色点:D65」「カラースペース:BT.2020」「EOTF:SMPTE 2084(PQ)」
ディスプレイ性能
液晶「W95B」映像モード「オートAI」(HDR)
映像モード「オートAI」(デフォルト時)における、Calman Ultimateのプレキャリブレーション結果
キャリブレーションターゲットは「白色点:D93」「カラースペース:BT.2020」「EOTF:SMPTE 2084(PQ)」
映像モード「シネマプロ」(HDR)
映像モード「シネマプロ」(デフォルト時)における、Calman Ultimateのプレキャリブレーション結果
キャリブレーションターゲットは「白色点:D65」「カラースペース:BT.2020」「EOTF:SMPTE 2084(PQ)」
映像モード「FILMMAKER MODE」(HDR)
映像モード「FILMMAKER MODE」(デフォルト時)における、Calman Ultimateのプレキャリブレーション結果
キャリブレーションターゲットは「白色点:D65」「カラースペース:BT.2020」「EOTF:SMPTE 2084(PQ)」
輝度
有機EL 映像モード「オートAI」 Z95B
(25年モデル) Z95A
(24年モデル) MZ2500
(23年モデル) 10%輝度 1,895cd/m2 1,410cd/m2 1,328cd/m2 全白輝度 391cd/m2 232cd/m2 233cd/m2 映像モード
「シネマプロ」 Z95B
(25年モデル) Z95A
(24年モデル) MZ2500
(23年モデル) 10%輝度 2,305cd/m2
明るさ100
1,018cd/m2
明るさ70
(デフォルト) 1,589cd/m2 1,440cd/m2 全白輝度 320cd/m2
明るさ100
357cd/m2
明るさ70
(デフォルト) 211cd/m2 212cd/m2 映像モード
「FILMMAKER MODE」 Z95B
(25年モデル) Z95A
(24年モデル) 10%輝度 2,307cd/m2
明るさ100
1,018cd/m2
明るさ70
(デフォルト) 1,585cd/m2 全白輝度 328cd/m2
明るさ100
344cd/m2
明るさ70
(デフォルト) 214cd/m2 液晶 映像モード
「オートAI」 W95B
(25年モデル) A95A
(24年モデル) MX950
(23年モデル) 10%輝度 1,417cd/m2 1,721cd/m2 1,622cd/m2 全白輝度 715cd/m2 766cd/m2 731cd/m2 映像モード
「シネマプロ」 W95B
(25年モデル) A95A
(24年モデル) MX950
(23年モデル) 10%輝度 1,273cd/m2 1,505cd/m2 1,489cd/m2 全白輝度 603cd/m2 642cd/m2 666cd/m2 映像モード
「FILMMAKER MODE」 W95B
(25年モデル) 10%輝度 1,274cd/m2 全白輝度 687cd/m2
カラースペクトラム
有機EL「Z95B」
映像モード「シネマプロ」時のカラースペクトラム
液晶「W95B」
映像モード「シネマプロ」時のカラースペクトラム
色域
有機EL「Z95B」
映像モード「シネマプロ」時の色域
映像モード「シネマプロ」 Z95B
(25年モデル) Z95A
(24年モデル) MZ2500
(23年モデル) BT.2020
1931カバー率 78.62% 73.58% 72.70% BT.2020
1976カバー率 82.02% 76.33% 75.19% 液晶「W95B」
映像モード「シネマプロ」時の色域
映像モード「シネマプロ」 W95B
(25年モデル) W95A
(24年モデル) MX950
(23年モデル) BT.2020
1931カバー率 65.93% 76.58% 75.10% BT.2020
1976カバー率 72.36% 81.62% 80.29%
画素構造
有機EL「Z95B」
液晶「W95B」
映り込み
有機EL「Z95B」
液晶「W95B」
入力遅延
有機EL 映像モード「ゲームプロ」
等速駆動オン Z95B
(25年モデル) Z95A
(24年モデル) MZ2500
(23年モデル) 4K60p 1.2ms 1.2ms ー 2K120p 1.0ms 1.0ms ー 映像モード
「ゲームプロ」
等速駆動オフ Z95B
(25年モデル) Z95A
(24年モデル) MZ2500
(23年モデル) 4K60p 8.8ms 8.8ms 10.9ms 2K120p 1.0ms 1.0ms 2.6ms 液晶 映像モード
「ゲームプロ」 W95B
(25年モデル) W95A
(24年モデル) MX950
(23年モデル) 4K60p 9.2ms 9.2ms 11.4ms 2K120p 1.6ms 1.5ms 3.1ms
HDMI仕様
有機EL HDMI入力信号 Z95B(25年モデル) Z95A
(24年モデル) MZ2500
(23年モデル) 4K120fps 〇 〇 〇 4K144fps 〇 〇 ー ゲーム用HDR10 〇 〇 〇 ゲーム用Dolby Vision 〇 〇 60Hzまで 4K50Hz 〇 〇 〇 1440p 〇 〇 ー 非圧縮ステレオ 〇 〇 〇 非圧縮5.1ch 〇 〇 〇 非圧縮7.1ch ー ー ー ドルビーデジタル 〇 〇 〇 DTS ー ー ー Dolby Atmos 〇 〇 〇 DTS:X ー ー ー その他 Z95B
(25年モデル) Z95A
(24年モデル) MZ2500
(23年モデル) 電源ケーブル着脱 〇 ー ー スイーベルスタンド 〇 〇 〇 液晶 HDMI入力信号 W95B
(25年モデル) W95A
(24年モデル) MX950
(23年モデル) 4K120fps 〇 〇 〇 4K144fps 〇 〇 ー ゲーム用HDR10 〇 〇 〇 ゲーム用Dolby Vision 〇 〇 60Hzまで 4K50Hz 〇 〇 〇 1440p 〇 〇 ー 非圧縮ステレオ 〇 〇 〇 非圧縮5.1ch 〇 〇 〇 非圧縮7.1ch ー ー ー ドルビーデジタル 〇 〇 〇 DTS ー ー ー Dolby Atmos 〇 〇 〇 DTS:X ー ー ー その他 W95B
(25年モデル) W95A
(24年モデル) MX950
(23年モデル) 電源ケーブル着脱 〇 〇 ー スイーベルスタンド ー ー ー 測定について
・パネル性能の測定には、キャリブレーションサービスを行なっている株式会社エディピットに協力を依頼した
・「シネマ系」「おまかせ系(無い場合は標準)」の2つのモードで測定(プレキャリブレーション)を実施した
・パターンジェネレータから、色温度D93/D65のHDR信号をテレビに入力。カラースペース(BT.2020)、EOTF、RGBバランス、色精度(デルタE)、10% Window(ピーク輝度)、100% Window(全白輝度)を、ソフトウェア「Calman Ultimate」で測定した
・測定環境は全暗。テレビは全モデル、工場出荷時にするため初期化し、センサー系の機能は全てオフとした
・「シネマ系」「おまかせ系」のモードは、デフォルト状態で測定した。ただし、デフォルトで明るさが低く抑えられている機種については、明るさを調整し、輝度が最大になる状態でも測定を行なった
・測定は何度か実施し、最も良い数値をセレクトした
・測定値で異常が見られた場合は、機器の状態や設定、接続などを見直し、テレビやPC、ジェネレータの再起動などを実施した。それでも変化が見られない場合は、メーカーに問い合わせを行なった
