東大卒不動産評論家が絶賛! 日本を背負う人材に会える格安街の正体…都心通勤楽々で3LDK4000万台「教育の街」

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 東大卒の不動産評論家・牧野知弘氏が住みたい街を語る本連載。今回は練馬区江古田だ。「芸術・文化の香りが溢れる街でありながら、都心への通勤も楽々、3LDKが4000万円台で買える」とその魅力を語るーー。

江古田は江古田でも、「練馬区の江古田」

 「練馬区の江古田」と強調するのには訳があります。江古田という地名は練馬区にはなく、実際は中野区にあります。ところが今回ご紹介する「江古田」は西武池袋線「江古田」駅周辺を取り上げるからです。「江古田」駅周辺には「江古田」を名乗る地名は存在しません。駅を取り囲むように栄町、小竹町、旭丘、豊玉上などの街が並びます。

 ちなみに「江古田」の読み方は練馬区と中野区で違うのをご存じでしょうか。練馬区には地名がないので駅名になりますが、「えこた」と言います。ところが中野区の地名では「えごた」と濁点がつきます。この違いは都営大江戸線の「新江古田」駅の呼び方にはしっかりと「えごた」と表記されているところからみても厳格に使い分けされていることがわかります。

江古田に住む最大の魅力は、「学園の街」であること

 江古田に住む魅力はなんでしょうか。ずばり「学園の街」であることです。江古田駅北口の改札を出たすぐのところには、日本大学芸術学部江古田キャンパスがあります。学科は、映像、映画、演劇、放送、美術、音楽、文芸、デザインと個性的な学科がひしめく大学です。個性的な学科があるということは、個性的な学生が集まることを意味します。現在日本大学理事長を務める作家の林真理子さんは文芸学科を卒業し、コピーライターから作家に転身した方です。十分個性的ですよね。

 同じく北口から徒歩4分のところにあるのが武蔵野音楽大学江古田キャンパスです。音楽大学の草分けであり、数多くの音楽家、演奏家を輩出しています。音楽を志す若い人たちのどこか凛とした雰囲気を垣間見ることができます。

 南口から徒歩6分の所にあるのが武蔵大学です。この学校は1922年(大正11年)の旧制武蔵高等学校という7年制の高等学校が前身となります。東武鉄道や南海電鉄の敷設に尽力した実業家の根津嘉一郎が私財を投じて設立した学校です。この学校は大学よりも付設の中学・高校のほうが進学校として有名です。東大進学者の多い学校として開成高校、麻布高校、武蔵高校を指して御三家などと呼ばれました。現在では東大合格者は21名(22年度)で往時ほどではありませんが、少人数教育で自由を重んじる学校として人気を誇ります。東大進学者が多いということは当然、頭の良い子が集まることを意味します。将来、日本を背負うであろう人材に出会うことができるかもしれません。

大学の社会人向け講座など、文化的な楽しみがある

 さてどうでしょうか。江古田駅周辺に住まうことで、多くの美術、音楽、演劇、放送、文化、テクノロジー、学問、政治、経済で日本の頂点に登っていくような若い人材が駅周辺にあふれていることになるのです。自分自身がこれらの学校に籍を置いていなくても、ポテンシャルの高い学生たちとエリアを共にする喜びは、ほかの街ではなかなか味わうことができないものです。

 学校近くに住むことに抵抗を覚える人もいるかもしれません。朝礼や部活、運動会などの行事の際に出る騒音、喧噪。中には登下校する生徒、学生たちの行儀が悪い、ながら食い、ポイ捨て、おしゃべりなどに関する苦情は学校エリアの「あるある」です。

 しかし、小学校や中学校周辺ではそういった事例が多々ありますが、大学キャンパス近くに住めば学校騒音は小中学校よりもかなり緩和されます。キャンパスも広大な敷地を抱えるところが多いので、部活などの騒音に困惑することも少なそうです。音楽大学などは完全防音の施設が整っているので他の学校よりもむしろ緩和されているところもあります。

 また大学によっては、周辺住民向けの交流会や社会人向け講座などを開講しているところもあります。キャンパス内を自由に歩き回れる大学もあります。大学がいわば一つの街の機能を果たしているのです。学生たちは概ね4年から大学院などの進学を考慮してもせいぜい10年程度しか在籍しません。ということは街が常に若い人たちであふれかえることになります。卒業して去っていく人、新しく入学してくる人、つまり街に「人の新陳代謝」が引き起こされているのです。

周辺には若者に人気のカフェや居酒屋、感度の高いショップなどがずらり

 江古田の駅周辺を歩くと確かに若い人が多いことに気づきます。江古田駅の北口にはロータリーがなく、やや殺風景な街並みが続きますが、南口には江古田銀座と呼ばれる商店街があります。レトロなお店が多いですが、若い人でも気楽に入れるようなカフェや居酒屋もあります。原宿や渋谷のようなお洒落感には欠けるものの、路地裏にある飲食店や雑貨屋、ネイルショップなど若い子が好みそうなお店も見受けられます。

 西武線や東武線沿線の駅はJR路線の駅前などと比べるとロータリーが狭く、街の賑わいが創出しにくい、などと言われますが、若い学生たちがひきこもるには格好の住処ともいえます。また若い人が集まるということは、感度の高いショップが集積しやすい、ということです。人だけでなくお店も新陳代謝が繰り返されることになるのです。

 さらに大学キャンパス付近に住むということのメリットとしてあげられるのは、緑が守られるということです。もともとキャンパスには緑に恵まれたところが多いですが、一般の市街地に比べて再開発によって突然周辺環境が激変してしまうリスクは小さいといえます。もちろん最近ではキャンパスをもっと都心部に移転しよう、などということもありますが、江古田はアクセスの良さは抜群ですし、そうした心配は少ないでしょう。

3LDKクラスで4000万円半ばから買える

 さて不動産としての江古田はどうでしょうか。まず江古田駅から都心部へのアクセスは軽快です。江古田駅から池袋駅までは西武池袋線でわずか6分です。一駅先の桜台に行けば、東京メトロ有楽町線とつながりますので、そのまま都心の有楽町方面にもアクセスができます。また桜台のさらに一駅先、練馬駅からは豊島園にアクセスできます。多くの子供たち、家族連れに愛された豊島園は残念ながら2020年に閉園しましたが、駅前には映画施設ユナイテッド・シネマとしまえん、豊島園庭の湯という温浴施設があるほか、今年6月にはワーナーブラザーススタジオツアー東京がオープン。この施設はウォークスルー型のエンターテインメント施設で、ハリーポッターの世界を堪能できます。

 駅前には大型商業施設こそ見当たらないものの、前述したように商店街が充実。また一駅先の桜台に行けば西友があります。もちろん週末の買い物は池袋でばっちりです。

 駅前がごちゃごちゃしていて車での移動は不便かと思いきや、環状7号線にすぐにアクセスができるので車移動も苦になりません。

 気になる賃料は、専有面積40㎡台の1LDKのマンションで10万円前半程度。ワンルームは7万円程度と都心に近い割にはリーズナブルと言えます。中古マンション相場で、60㎡から72㎡の2LDK、3LDKクラスで4000万円半ばから6000万円台、坪当たり250万円から300万円と意外とお得です。

 通勤楽々で、休日は緑豊かなキャンパス周辺を学生になった気分で散策、レトロ感あふれる商店街でお買い物。充実した毎日が送れそうですよね。私はピアノも弾けなければ、絵筆も握れないけれど、こんな芸術の香りが漂う江古田には住んでみたいと思います。

 皆さんも一度遊びにでも行ってみてください。住むことの価値を実感できるかもしれませんよ。