3日にブスト・アルシーツィオで行われたミランとプロ・パトリア(4部)の親善試合が、26分間で中止となった。一部の有色人種選手に対する人種差別的野次への抗議から、ミランがピッチを去ることに決めたのだ。人種差別野次で試合が中断となるのは、イタリアでは初めてのことだ。

出場したミランの11選手のうち、有色人種の選手は4人いた。MFウルビー・エマヌエルソン、MFケヴィン=プリンス・ボアテング、FWエムバイェ・ニアン、MFサリー・ムンタリだ。試合開始から全員が“標的”となり、ボアテングやムンタリは野次をやめるように試みもした。

だが、どうしようもなかった。度重なる野次を飛ばす観客に向けて、ボアテングはボールを蹴り、ボールは手すりを直撃。ボアテングはユニフォームを脱いで、ドレッシングルームへと向かった。これを受け、キャプテンのMFマッシモ・アンブロジーニは試合中断を決断している。

マッシミリアーノ・アッレグリ監督やミランの選手たちは、その前から審判に中断を求めていたが、主審は介入ていなかった。プロ・パトリアの幹部たちはミラン側を説得しようとしたが、ミランの選手たちはこれに反対し、試合は中止となった。

MFリッカルド・モントリーヴォはツイッターで、「2013年になってまだこんなことが起きる。なんと悲しいことだ。あの場にいた家族を思うと残念だし、チームメートたちには最大限の連帯を示したい。恥ずべきことだ」とコメント。エマヌエルソンもこれに続いた。

ボアテングの恋人であるメリッサ・サッタさんも、「こういうことがまだ起きるなんて恥ずべきこと」とツイート。FWステファン・エル・シャーラウィは「本当に言葉がない。恥ずべき午後となってしまった。ブストにいた教養ある人たちには申し訳ないと思う。でも、立ち去るのが正しかった」と語った。

試合中止後の記者会見で、アッレグリ監督はこのように述べている。

「残念だし、悔しい。だが、我々の選手と、あらゆるカテゴリーの有色人種の選手たち全員への敬意から、ピッチに戻らないという選択をしたのは正しかったと思う。こういう教養のない行為はやめるべきだ。イタリアはもっと教養のある国にならなければいけない。そして、もう少し賢くならなければいけない。今後につながるシグナルを発したことになるのを願う。このような野蛮な行為が繰り返されないように願っている」

アンブロジーニも会見で次のように語った。

「最初から腹が立っていた。もっと違うように管理すべきだった。強いシグナルを出す必要があったんだ。わずかな人間のせいで多くの人に影響したのは申し訳なく思うけどね。できるだけ早くここに戻るようにしたい。でも、あの雰囲気で試合を続けることはできなかった」