自宅デートで「私のこと好きなんですか?」と問い詰め… ミュージシャン夫婦が明かす結婚秘話
人生いろいろ、家族もいろいろ、幸福の形もいろいろ。近年、「結婚がゴールではない」という声も大きくなりつつあるとはいえ、ゴールインした二人には幸せになってほしいと思うのが人情というものだろう。
そして、そのゴールに到達するまでには、十人十色のドラマがあるのは言うまでもない。目下、幸せに包まれているカップルにエールを送りつつ、出会いから現在までを根掘り葉掘り聞いてみる「令和の結婚事情レポート」。
今回登場していただくのは、シンガーソングライターの前田琴音さん(27)と、パーカッション奏者のゆきまちさん(31)。
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【写真を見る】二人で演奏する感動的な瞬間 幸せいっぱいの二人
大阪が拠点のシンガーソングライター、前田琴音さんが5月16日、パーカッション奏者のゆきまちさんとの結婚をSNSで報告し、翌17日に式を挙げた。彼のことが好きでもなかった頃に、なぜか思ったのは「この人と結婚する」。その直感は正しかった。

2019年夏。ゆきまちさんはアコースティックギター(アコギ)奏者とのユニット「ジャガーボーイズ」を組んでおり、ソロで活動中の琴音さんとは近場同士で路上ライブすることも。
20年11月10日に22歳のバースデーライブを開く予定だった琴音さんは、箱型打楽器の「カホン」をたたける人を探していた。アコギ奏者に紹介されて連絡した先がゆきまちさん。ユニットを解散し、「サポート奏者として頑張っていこう」としていた彼は、彼女からの申し出を快諾した。
リハーサルであいさつを交わしたのが10月。アコギとピアノの奏者が喫煙所へ行ったため二人きりに。場をつながねばと琴音さんはたわいもない話題を口にしながら、こんなふうに思った。
「いずれこの人と結婚するんやろうな」
話をして「優しい人」と感じるも「もちろん好きでもなく、恋愛もしたくない頃やったので、そう思えたのが不思議」と回想する。
こなた人見知りで、彼女のことを「質問などもしてくれて喋りやすい」と感じた彼。そんな雰囲気を察したか、アコギ奏者がそれぞれに「ゆきまちくんエエと思うで」「琴音ちゃんエエと思うで」とオススメ。だが、琴音さんは「違うと思います。私よりもっといい人いると思う」といなした。
それでも音楽のことを中心に二人でよく話すようになり、徐々に打ち解けていく。そのあたりから彼女は「そもそも他の人と喋らんのに、私のことは好きなんやな」と感じ始めていた。
「私のこと好きなんですか」
女性一人を自宅に招待するのが初めてだった彼も、二人でのUSJ行きを約束し、その場で思いを告白しようと計画していた。
だが11月末、一緒に彼の自宅で映画を見終えると、琴音さんが「私のこと好きなんですか」と彼に問い詰め始めた。「ユニバ(USJ)で告白されるのもベタで嫌やなと思ってたので」というワケ。彼は「好きなんです!」と応戦。翌日は彼女が立てた彼の改造計画で洋服を買いに行き、これが交際開始後の初デートに。
24年の夏ごろから、彼女は「いつプロポーズする?」と彼に尋ねるように。「指輪は無用」と言われていた彼も「何か用意したい」と考えて、二人が共に大好きなディズニーランドのガラスの靴を買っておいた。
「そういうことはちゃんと言って!」
さて、彼の一世一代の見せ場。交際開始記念日が巡ってきた11月末、就寝前にコンタクトレンズを外しに行くと見せかけ、普段めったに開けない収納場所に隠していたプレゼントを取り出して「結婚してください」。
琴音さんは「いつもは隠しごとができないタイプでサプライズは想像してなかった」が、「はい」と応じ、ひとまずは25年11月9日の、人生の一大目標にしていた大阪城音楽堂でのワンマンライブに意識を集中。その終了後、求婚から丸1年となる記念日に入籍した。
彼は我慢強いそうだが、それが悪く出ることも。彼女の札幌ライブに彼がついていった昨年、彼女の後から来た彼は高熱を発し、早く帰る羽目になった。出発前から体調が悪かったのに、楽しみにしていた彼女の手前言い出せず、「そういうことはちゃんと言って!」と彼女は叱ったという。
彼女の誕生日には彼がケーキを手作りする。「明るくて、ずっと笑っている家庭」を目指す二人の共演は、入籍後はいまだない。「簡単には見せへんで」と笑う琴音さんを笑顔で見つめる彼。
もし実現すれば、ファンから「おめでとう」コールが沸き起こり、大声援に包まれることは間違いない。
「週刊新潮」2026年7月30日・8月6日号 掲載
