村上宗隆が熊本に届ける8回23号同点ソロ&11回同点生還、 ホワイトソックスがヤンキースに延長12回で劇的サヨナラ勝ち
◆米大リーグ ホワイトソックス6×―5ヤンキース=延長12回=(29日、米イリノイ州シカゴ=レートフィールド)
ホワイトソックス・村上宗隆内野手(26)が29日(日本時間30日)、本拠地・ヤンキース戦に「2番・一塁」でスタメン出場し、8回に一時同点となる23号ソロを放ち、延長11回には同点のホームを踏むと、ホワイトソックスは延長12回に劇的なサヨナラ勝利をつかんだ。最後は5―5で同点の延長12回1死三塁でケーロが中前適時打を放った。
ヤンキースの先発は、試合前の時点で10勝を挙げ、防御率2・07とヤンキースのエース格に成長したシュリトラー。村上は初対戦だった。初回に先発のマーティンがジョーンズに3号3ランを浴びるなど4点を失い、ホワイトソックスはいきなり追いかける展開となった。
初回1死走者なしの村上の1打席目は空振り三振。4回1死走者なしの2打席目も中飛に倒れた。4点を追う7回先頭の3打席目はフルカウントから四球で15試合連続出塁。ベニンテンディの適時二塁打で生還した。だが、追加点は奪えずに1―4で7回を終えた。
それでもホワイトソックスが圧巻の攻撃を見せたのが1―4で迎えた8回。村上の前を打つ1番のアントナッチが3番手でマウンドに上がったブラックバーンから右翼へ8号2ランを放って1点差。本拠地が大きく盛り上がると、村上も初球の81・2マイル(約130・7キロ)低めのカーブを中堅左へ運んだ。23号同点ソロは、打球速度104・6マイル(約168・3キロ)、打球角度28度、飛距離404フィート(約123メートル)の一発だった。同点の延長10回2死三塁の5打席目はサヨナラのチャンスだったが空振り三振に倒れた。
延長11回にはタイブレークの走者だった村上。4―5の延長11回2死三塁では大きなリードで相手バッテリーを揺さぶり、捕手が三塁へ送球したボールが逸れて失策となり、またしても同点のホームを踏んだ。延長12回はヒックスが1死満塁のピンチを無失点でしのいで攻撃につなげた。
熊本市出身の村上。九州学院高までの18年間、熊本で生まれ育った。16年4月の熊本地震は高校2年生で経験。一時期は練習ができなくなったこともあった。プロ3年目の20年からは、本塁打を1本打つごとに熊本城の復旧のために寄付。かねてふるさとへの思いは強かっただけに、前日28日(同29日)の試合前には日本時間28日午後4時27分頃に発生した「令和8年熊本地震」への思いを自身のインスタグラムに「朝から心苦しいニュースでびっくりしています 自分の命を第一に行動してください」と記していた。
三冠王に輝いた2022年には熊本県民栄誉賞を受賞。プロ野球界では川上哲治氏、秋山幸二氏に続く3人目の受賞で、山下泰裕(柔道)、末続慎吾(陸上)、不動裕理(ゴルフ)、尾田栄一郎(漫画家)、八代亜紀(歌手)らも受賞しており「いずれは頂きたいと思って頑張ってきた。すごく光栄」と誇らしそうに口にしていた。前日28日(同29日)は二塁打を放って5試合連続安打、14試合連続出塁をマークしていた。そしてこの日は熊本地震が起きて以降、初のアーチを描いた。

