「死体の成分で肌が若返る」巷で噂のリトゥオを実践したら…1回6万円《涙が出るほど痛い施術》の結果とは
「ヒト由来」というオシャレな言葉とは裏腹に
トランプ大統領のUFO情報開示だのエプスタイン事件だの、ここ数年、オカルト界では「ほら見ろ!」の大合唱である。長年、「UFO? 陰謀論? はいはい」と鼻で笑われ続けてきた初老のオカルト好きたちが、ようやく市民権を得たのだ。
そんなオカルト大逆転時代の真っ只中、私はふと気づいた……。美容業界のほうが、もう何歩も先を行っているじゃないか。
なんと今、美容医療では人間の死体から採取した皮膚組織を、自分の肌へ注入する施術が人気になり始めている。その名も「リトゥオ(Re2O)」。日本では「ブナジュ」の名称で知られる。
火傷治療や組織再建のために開発された医療技術を美容分野に応用したもので、亡くなった方の皮膚組織から免疫反応の原因となる成分を除去し、コラーゲンなど肌の土台となる成分だけを精製して真皮へ注入する、という手法である。
しかし、美容クリニックのホームページには「死体」という言葉はほとんど出てこない。代わりに並ぶのは「ヒト由来」「ECM」「無細胞真皮基質」といった最先端っぽい言葉。言いづらいことをオシャレに言い換える業界の「努力」には感心する。
ためらいはあったが、若返りへの欲望は倫理的・心理的ハードルを軽々と飛び越え、私は施術を決意した。
一回約6万円の施術…現れたのはギャルドクター
リトゥオは、肌に有効成分を直接注入する「スキンブースター」という美容医療。1ヵ月間隔で3回受ければ、半年から1年ほど効果が持続するそうだ。
ちなみに、このリトゥオを知ったのは、とある超大手企業の社長が開いたプライベートパーティーだった。日本を代表する経営者や有名インフルエンサーが集まり、「億」という単語が10分おきに飛び交う世界。その中に、CGのように発光する美肌の青年がいた。有名なインスタグラマーらしい。
美容法を尋ねると、彼はこう言った。
「リトゥオって知ってる? ボクは韓国でやったけど超良いよ。やっぱ最後は人間×人間なんだよね」
彼によると、「韓国では人気が出すぎて在庫切れ」とのこと。そこで私は、すぐに検索して、一回約6万円で施術を受けられる日本にあるクリニックを予約した。これでも最安値に近いと思う。
値段だけで選んだせいか、当日、施術してくれたのは初老なのにガングロの「ギャルオジイ医師」だった。ただ、ノリが軽かったのでいろいろと話を聞くことができた。
私「リトゥオって、どんなご遺体から皮膚組織を採取しているんですか?」
オジイ「えー、わかんないっす。そもそも韓国製なんで、追えないっすね」
私「副作用はないんですか?」
オジイ「まだ症例ないっすね」
私「長期間打っても大丈夫なんですか?」
オジイ「わかんないっす、症例ないんで」
……と、何もかも症例なし。しかし最後にギャルオジイは、リトゥオの効果について「抜群である」と断言した。散々口を濁されていたからか、妙な説得力があった。
「涙が出るほど痛い」注射を顔の30〜40ヵ所に
施術では顔の30〜40ヵ所に注射を打たれ、涙が出るほど痛かった。途中で休憩を挟みながら、なんとか最後まで耐え切った。
そして1週間後――。
毛穴は明らかに小さくなり、小ジワは減り、頬はリフトアップ。心なしかフェイスラインまでシャープになっていた。
何より驚いたのは周囲の反応である。私が糸リフトをした翌日ですら何も気づかなかった友人が、顔を見るなり「え!? 肌が10代みたい」と絶句したのだ。興奮した彼女は、すぐにXに「40代の友人が死体から抽出した成分で大学生になった」と投稿。なんと260万回以上も閲覧されていた。
さらに、美容にまったく興味のない知人男性からもこう言われた。
「角さんって遠目では若く見えるけど、近くで見ると小ジワもあって40代だなって思ってた。でも今は間違いなく30代だね」
人間とは不思議なもので、気を遣って褒められるより、無神経な一言のほうが何倍も信用できてしまう。「前は40代だったけど、今は30代」。人生で一番うれしい悪口だった。
リトゥオは、これまで受けた美容医療の中で、最も他人から「きれいになった」と言われた施術である。ただし、ギャルオジイ医師が繰り返したように、「症例がない」新しい美容医療でもある。長期的な安全性は未知数だ。それでも私は、推奨されている3回コースを受けようと思っている。
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角由紀子(すみ・ゆきこ)/'82年生まれのオカルト系編集者。上智大中退。不思議系ウェブサイト『TOCANA』元編集長。YouTubeチャンネル『角由紀子のヤバイ帝国』は登録者数約45万人。著書『引き寄せの法則を全部やったら、効きすぎて人生バグりかけた話』(扶桑社)が大ヒット中
「週刊現代」2026年8月3日号より
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