磯焼けの抑止につながる一手 高校生が「黒鯛」で商品開発【徳島】
地球のためにいいことを考える企画、高校生が地域の課題解決をテーマに開発した商品を紹介します。
(記者)
「JR徳島駅前ほど近く、四国大学交流プラザにやってきました」
「こちらのカフェでは、県内の高校生が開発した商品がずらりと並んでいます」
こちらでは、県内の高校生が地域の課題解決や特産品をテーマに開発した7つの商品が展示されています。
那賀高校の生徒が開発した、スマホ用スタンドとコースターです。
利用価値の低かった木材をうまく再利用しています。
こちらの商品は、これまで高校の文化祭などで販売されたものの、消費者が手にする機会は限られていました。
四国大学交流プラザでは2025年12月から、常設販売するようになりました。
(スタッフ)
「県内の高校生がこういう商品を開発しているのを知らない客がいたり」
「実際購入して『おいしい』や『また買いたい』と言う客がいる」
なかでも、そのテーマとデザインで人気の商品が、こちらのお茶漬け。
一般に食べる機会の少ない「黒鯛」が使われています。
(小松島西高校・TOKUSHIMA雪花菜工房)
「わたしたち小松島西高校・TOKUSHIMA雪花菜工房が開発したのがこちら、阿波乃黒鯛ゆずミソ茶漬けです」
(TOKUSHIMA雪花菜工房・江口美空 部長)
「きっかけは、徳島で藻場という海藻の集う場所がなくなっている現状を知り、この課題をどう解決するかで商品開発が頭に浮かんだ」
小松島西高校でさまざまなビジネスを展開する「TOKUSHIMA雪花菜工房」です。
約20年前、授業の一環で立ち上がった部活動で、社会課題の解決とビジネス研究を掛け合わせた活動をしています。
これまで、雪花菜アイスなどのヒット商品を次々と開発してきました。
今回、テーマにしたのが徳島の課題魚「黒鯛」。
チヌとも呼ばれ、身に臭みがあることから市場価値の低い魚です。
(グループワーク)
「未利用魚をうまく加工しておいしい食品を作って、間接的ではあるが地球温暖化対策に貢献したい」
「『おいしいな』とか『この魚もっと食べようかな』としてくれたらうれしい。そのために試作を重ね良い物を作る必要がある」
2025年度、海洋環境の学習をおこなってきた雪花菜工房。
その中で、藻場が減少する磯焼けが、近年深刻化している現状を知ります。
その原因のひとつとして挙げられていたのが「黒鯛」の食害でした。
(TOKUSHIMA雪花菜工房・江口美空 部長)
「鳴門わかめが魚に食べられている状況を知り、その魚が私たちが開発した商品である黒鯛」
身が崩れやすく、磯臭さのある黒鯛。
試行錯誤を重ねて、企業と協力し商品化にこぎつけました。
こうして完成したのが「阿波乃黒鯛ゆずミソ茶漬け」です。
高校生が課題魚の活用を考える全国大会で、2025年に準優勝に輝いた自信作です。
果たしてそのお味は。
(TOKUSHIMA雪花菜工房)
「美味しい、いえい」
(TOKUSHIMA雪花菜工房・木村悠虎さん)
「ユズの美味しさと味噌の旨味がきれいに合わさって、ご飯とちょうど良く合う、とても食べやすい」
「タイの食感は味噌と混ざっていて柔らかい食感、すぐに喉に入るような子ども食べられる味付け」
黒鯛特有の磯臭さを消すため県の特産品、木頭ゆずを使用しました。
(TOKUSHIMA雪花菜工房)
「みなさんもぜひ食べてみてください、お願いします」
(TOKUSHIMA雪花菜工房・江口美空 部長)
「この活動を高校生がするからこそ、意味がある」
「徳島県だけじゃなく全国各地この取り組みを広めて、真似してくれる人もいると思う」
「そうすると、藻場の再生や環境保全が進んでいくものだと思う」
「藻場の現状や環境の現状を知ってもらい、地球にやさしい環境を作っていけたら」
「食べることで救いたい」。
社会課題である、磯焼けの周知や抑止につながる一手。
将来に良い海洋環境を残すため、高校生たちのアイデアは「明日にちょっといいチョイス」です。
