株式会社カオナビが運営する、組織・人事領域をテーマにした調査・研究機関「カオナビHRテクノロジー総研」は、「中途採用に関する調査」を実施した。

本ニュースのサマリー 直近1年間の中途採用人数は「1~10名」が全体の約5割占め、採用関連費総額では「500万円未満」が全体の4割超 中途採用は“3大手法”に集中 求人紹介・自社サイト・人材紹介が過半数を占めるも、大企業は独自チャネル開拓へ 大企業は「スキル」重視、中小企業は「定着」に加え「成長意欲」「柔軟性」も重視する傾向

直近1年間の中途採用人数は「1~10名」が全体の約5割占め、採用関連費総額では「500万円未満」が全体の4割超

※今回の調査では直近1年以内の中途採用において、「1名以上採用した」と回答した人をベースにしている。

Q. 直近1年間、会社全体で採用した中途採用の人数は何名ですか。
採用人数は「1~10名」が約5割、「11~50名」が約3割、「51~100名」と「101名以上」がそれぞれ約1割であった。企業規模別にみると、以下の傾向が確認された。

中小規模(499人以下)では、6割以上が「1~10名」の採用に留まっており、小規模な採用が中心。一方、中堅規模(500~999人)になると「11~50名」の採用が6割弱に達し、組織拡大を見据えた積極的な採用姿勢が鮮明になった。

さらに、大規模(1,000人以上)では「101人以上」の採用が確認でき、採用活動の規模が飛躍的に大きくなる傾向である。

画像:株式会社カオナビ 2026年5月15日 プレスリリースより引用

Q. 中途採用における、直近1年間の求人媒体/エージェント/イベント出展など「採用関連費」の総額はいくら程度ですか?

※選択肢「わからない」と回答した人はグラフ上には含めていない

全体的な結果として、採用関連費の総額は「500万円未満」が約45.2%、「500~1,000万円未満」が22.2%、「1,000~2,000万円未満」が8.0%、「3,000万以上」が8.8%であった。

企業規模別にみると、1~99人規模では8割以上が「500万円未満」に留まる一方、5,000人以上規模では「3,000万円以上」が約3割超(35.3%)となり、規模による採用コストの差が顕著に表れている。

画像:株式会社カオナビ 2026年5月15日 プレスリリースより引用

中途採用は“3大手法”に集中 求人紹介・自社サイト・人材紹介が過半数を占めるも、大企業は独自チャネル開拓へ

Q. 直近1年間において利用した採用手法はありますか。(複数回答)
直近1年間の採用手法を全体で見ると、「求人紹介」「自社サイト・ハローワーク」「人材紹介」の3項目がいずれも過半数を超えて突出しており、これらが企業の採用活動における主要な柱になっていることが分かる。

一方で、4位以下の項目「ダイレクト・リクルーティング」「リファラル採用」では利用率が大きく下がっており、「その他」を除けば、「アルムナイの再雇用」が最も低い結果となった。上位3手法以外の利用はまだ普及の途上段階といえそうである。

企業規模別に見ると、1~99人規模では「求人紹介」や「自社サイト・ハローワーク」が中心で、コストや工数がかかるダイレクト・リクルーティングやアルムナイ採用の導入は限定的となった。

対照的に、5,000人以上規模ではリファラルやアルムナイといった自社ネットワークを活用した採用手法が他の規模と比較して圧倒的に高かった。大規模企業ならではの豊富なリソースにより、様々なチャネルから人材を確保しようとしている様子がうかがえる。

画像:株式会社カオナビ 2026年5月15日 プレスリリースより引用

大企業は「スキル」重視、中小企業は「定着」に加え「成長意欲」「柔軟性」も重視する傾向

Q. 直近1年間の中途採用人材について、重視した要素は何ですか。(最大3つまで選択)
重視する人材要素のトップ3は、「専門スキル」「定着意欲」「問題解決力」の順となった。

中でも1位の「専門スキル」が他の要素と比べて高く、採用担当者の多くが入社後すぐに業務に貢献できる「即戦力」を重視していることがわかる。

また、3位~5位には「問題解決力」「ポテンシャル・成長意欲」「汎用的なビジネススキル」が続いており、現時点の実力だけでなく、将来の活躍を期待させる「潜在的な能力」も重視していることがうかがえた。

こうした能力面の項目が多く並ぶ中で2位に「定着意欲」がランクインしており、自社で長く活躍してくれるかといった定着性も重視している様子がうかがえる。
一方、「異業界・異職種での経験」はわずか8.3%と最も低い結果となった。

画像:株式会社カオナビ 2026年5月15日 プレスリリースより引用

従業員規模別では以下が確認できます。

大規模企業(1,000人以上)
「専門スキル」を重視する割合は1,000~4,999人規模で56.9%に達し、全体を大きく上回った。
また、「マネジメント・リーダーシップ経験」も30%前後と全体と比較して高く、専門人材であると同時に“組織を牽引できる人物像”を求めている傾向が読み取れる。

反対に「定着意欲」や「ポテンシャル・成長意欲」「変化への適応力・柔軟性」「自走力」は低い傾向であった。

中小企業(999人以下)
大規模企業と比較して、中小企業では「定着意欲」や「ポテンシャル・成長意欲」「変化への適応力・柔軟性」といった項目が全体を上回る傾向にある。

大企業が即戦力となる「専門スキル」を中心に重視するのと相対的に比較して、中小企業ではスキル面に加え、変化への適応力や柔軟性、将来性もより重視する傾向が鮮明になっていた。

特に1~99人規模では、「専門スキル」をおさえ、「定着意欲」が1位となっている。一人ひとりが組織運営の重要な基盤となる規模感ゆえに、スキル以上に「長く貢献し続けてくれるか」という持続性が重視される要素となっているようである。

調査概要

■配信:2026/3/12
■サンプル回収数:300サンプル
■配信・回収条件
■年齢:25歳以上60歳未満
■性別:男女
■配信地域:全国
■対象条件:直近1年間において1名以上の中途採用を行った企業に在籍する、中途採用担当者

ニュース情報元:株式会社カオナビ