“セルフ給油”で満タン後の「ちょい足し給油」は“NG行為”! 気持ちは分かるけど…「あと少し入るはず」は超危険! やりがちな「限界ギリギリ給油」が招く高額修理と“火災リスク”の恐怖
気持ちは分かるけど…「あと少し入るはず」は超危険!
昨今のドライバーにとって頭の痛い問題といえば、ガソリン価格の上昇や不安定さでしょう。
現在のところは政府の補助金制度によって急激な値上がりはなんとか抑えられているものの、永続的なものとは言い切れず、また依然として家計への負担は軽くありません。
【画像】ええぇぇ! これが「給油口の中身」です!「意外な構造」を見る!(15枚)
限りある石油燃料の貴重性がますます高まるなか、「少しでも多くタンクに入れて確保しておきたい」「スタンドに行く回数を減らしたい」と考え、1回の給油でタンクの限界までガソリンを詰め込もうとするドライバー心理は、誰もが理解できるところ。
しかし、セルフ式のガソリンスタンドで給油ノズルが「カチッ」と自動停止(オートストップ)した後に、さらにレバーを引いて「ちょい足し(継ぎ足し)給油」をする行為は、クルマに悪影響を及ぼすだけでなく、最悪の場合は大惨事に直結する非常に危険な“NG行為”です。
第一の危険性は、ガソリンの「吹きこぼれ」による引火リスクです。
給油ノズルの先端には、燃料が満タンに近づいて油面がノズルに触れると、自動的に給油をストップするセンサーが備わっています。
つまり、オートストップが作動した時点ですでにタンク内は“適正な満タン状態”に達しているのです。
ここからさらに「ノズルを少し浮かせればもっと入る」と無理に継ぎ足しを続けると、行き場を失ったガソリンが給油口から一気に溢れ出す恐れがあります。
ガソリンは常温でも気化しやすく、極めて引火しやすい危険物です。
溢れ出た燃料に、衣服や人体に帯電した静電気の小さな火花が散っただけでも、瞬く間に火災へと発展してしまう可能性はゼロではありません。
第二の危険性は、クルマの内部機器の「故障」です。
現代のクルマには、燃料タンク内で気化したガソリンの蒸気(ベーパー)が大気中に漏れ出ないように吸着処理する「チャコールキャニスター」という環境保護部品が装着されています。
無理なちょい足し給油を繰り返していると、本来は気体だけを通すはずのパイプに液体のガソリンが流れ込み、このキャニスターを破損させてしまうのです。
この部品が故障すると、アイドリングが不安定になったりエンジン警告灯が点灯したりする原因となります。
交換には数万円規模の高額な修理費用がかかるケースもあり、「数リットル余分に入れたい」という欲が、結果的に高くついてしまうことになります。
この「継ぎ足し給油」について、インターネット上やSNSではドライバーたちの様々な本音が交錯しています。
「支払いの金額や給油量の端数をキリよく合わせたくて、ついカチャカチャと数回レバーを引いてしまう」「せっかくスタンドに行ったんだしギリギリまで入れないと損した気分になる」といった、無意識のうちにちょい足しをしてしまっているという声は少なくありません。
一方で、「過去に継ぎ足しをしたらあふれて、靴にガソリンがかかって後悔した…」「ディーラーでキャニスターが壊れると注意されてからは絶対に自動停止でやめるようにしてる」と、危険性を認識して自主的にやめたという実体験も見受けられます。
ガソリンスタンドの給油機や計量器の周辺には、必ずと言っていいほど「オートストップ後の継ぎ足し給油は禁止」といった趣旨の注意書きが掲示されています。
これは単なるお願いではなく、消防庁などでも注意喚起されている重要な安全ルールなのです。
燃料の貴重性や価格の高まりが続くからこそ、むしろ愛車を無用な故障から守り、安全に長く乗り続けることが一番の節約につながります。
給油ノズルがカチッと止まったら、そこが「安全な満タン」のサインと認識し、それ以上の給油はスッパリと諦め、速やかに給油ノズルを戻すことを習慣づけましょう。

