KNB北日本放送

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生活支援が必要な女性たちの居場所を作ろうと、高岡市の女性など有志が、空き家を活用した「ステップハウス」の開設を目指しています。
そのために設立する法人の名称は「シェアリー」。どのような思いが込められているのでしょうか。

先週、一般社団法人の設立に向けて集まったのは、高岡市の沙魚川万紀子さんら有志たちです。沙魚川さんは、パートナーや親の暴力から逃げてきた人など困難を抱えた女性たちへの支援を続けています。沙魚川さんが提供してきた非公開の「居場所」がこちら。利用者は5年間でおよそ30組にのぼります。

沙魚川万紀子さん
「今私がやっている『居場所』は本当に切れ目なく入っています。ですからニーズは確実にある」
「来る子たちは、心がやっぱり痛んでいる子が多いですよね。お家に居られなかったり、親から、夫から何かされたり」

彼女たちが利用する期間は、数週間から長い人は4~5か月。しかしここでは1組しか受け入れられません。設立した法人は今後、高岡市内の空き家を借りて、複数の女性の自立を支援する「ステップハウス」を設ける計画です。

沙魚川万紀子さん
「女性のための自立支援、それから居住支援、そして皆さんで楽しく過ごすためのオープンスペースを兼ね備えた一軒家をお借りして」
「ぜひスタートさせて(こういう施設が)必要なんだということを、今年伝えていけたらいいかなと」

困難を抱える女性が子育て中の場合、支援は親子双方に必要です。しかし県内には、親子を保護して自立に向けて生活を支援する「母子生活支援施設」が現在ありません。富山市がおととし廃止し、施設がない都道府県は全国で富山県だけです。沙魚川さんは去年、母子生活支援施設についてもっと知ってもらおうと、ワークショップを開いたり、新田知事を訪ねて施設の必要性を訴えたりしてきました。県は今年度の予算に、困難を抱える女性とその子どもが安心して過ごせる居場所を確保し切れ目のない支援を行うため、660万円を計上しました。民間団体と連携することを盛り込んでいます。沙魚川さんは、こうした補助事業の受け皿となることを目指しています。
先週の総会では、法人の名前を「シェアリー」と決めました。困難を抱える女性たちの背景には社会的な問題があるとして「その課題をシェアする」という思いを込めています。綴りに当てたのは、「彼女」を意味するシー(She)と、「理解者・支援者」を意味するアライ(Ally)です。

法人設立を発案した 富山市のデザイナー・平田結子副代表理事
「何かマイノリティー性であったり、例えば障害であったり」
「個人の問題とか自己責任ではなくてそこは社会全体の課題として分担していこうということで」
「シェアリーという言葉の中に込めている」

沙魚川万紀子さん
「個人の責任にせず、社会でみんなでシェアして、たくさんのことを明らかにして、それおかしいんじゃない?だけどおかしいのは本人のせいじゃないよね、みんなで考えましょうという場所がほしいです」
「少しでも楽しく生きられる人を応援していきたい」

女性支援には県のシェルターなど公的な支援もありますが、外出禁止や年齢制限など、様々な決まりごとがあり、支援から漏れてしまう人が出ています。
「シェアリー」は、そうした「すき間」の人たちを救済していきたいとしています。