黒字経営のプロが見てきた「倒産する会社の経営方針」失敗事例10選

YouTube動画「黒字経営のプロが見てきた『倒産する会社の経営方針』失敗事例10選」にて、黒字社長として知られる市ノ澤翔氏が、実際に多くの経営現場で見てきた“会社が潰れる典型的な失敗例”を具体的に語った。

市ノ澤氏は「補助金使った方がいいんじゃないの？使えるものは使いたいです。」という経営者の声に対し、「補助金を取るのが目的で補助金使うっていうのは失敗のもとですよ」と冒頭から警鐘を鳴らす。あくまで補助金は本来の投資や事業計画があり、それにマッチする時だけ利用すべきものであり、「補助金を取るために新規事業を始める」といった本末転倒な方法は、自社がコントロールしきれない規模の挑戦になりやすく、結果的に「申請のために動いて結局何も残らなかった」という結末を招きがちだと指摘した。

動画内ではさらに「自分の会社の経営は順調だ、安定していると思っている人ほど実は失敗する」とも述べ、「経営者が見落としがちな失敗の種は、常に足元に転がっている」と語る。ファクタリング利用における「反社会的業者のトラブル」や、人材・身内採用による組織のモラル低下、脱税への安易な誘惑、身の丈に合わぬ大型案件の受注、間違った借入、無駄な節税――など、中小企業が実際に破綻へ追い込まれる“現実的な罠”を、実体験も交えながら紹介した。

特に補助金については、「補助金を使って元よりお金が増えることは基本的にない。支出が減るだけ」と説明。「もともとやりたいことに当てはまる補助金があるから使う、という使い方がベスト。補助金のために何か探すのは失敗の元です」と、経営判断の本質を繰り返し強調した。

また、「新規事業はほぼ失敗する」とし、「うまくいくか分からないのに大金を突っ込むのは絶対に避けるべき」と自身の失敗エピソードを明かす場面も。独自の切り口で「世の中にないサービスには理由がある。誰もやっていないのは、ニーズがないから」と鋭く分析している。

動画の最後には「成功事例は再現性がないが、失敗事例には再現性がある。だからこそ、過去の失敗パターンを知っておくことが大切」と力説し、「失敗から学べ」と締めくくった。市ノ澤氏は今後も中小企業経営者・個人事業主に向けて実践的なアドバイスを発信していくという。