U-16日本代表合宿に臨んだ新潟U-18の石山。写真:安藤隆人

写真拡大 (全2枚)

 7月11日から13日にかけて千葉県内で行なわれたU-16日本代表合宿。今年10月に開催されるU-17アジアカップ・バーレーン2023予選(ヨルダン)、来年9月に行なわれるU-17アジアカップ・バーレーン大会、同年10月にペルーで実施されるU-17ワールドカップ出場を目ざして、若き日本代表がしのぎを削った。

 この合宿で気迫を前面に押し出して何度もゴールに迫ったアタッカーがいた。アルビレックス新潟U-18のMF石山青空は、13日の市立船橋高との練習試合に右サイドハーフで出場すると、前後半を通じてチーム最多の5本のシュートを放った。

 どれもGKに阻まれたり、枠を外れたりとゴールにこそ至らなかったが、ボールを受けたら迷わず縦に仕掛けてボックス内に侵入し、鋭く足を振り抜く姿は「何が何でもアピールする」という気持ちが伝わり、見ていて胸をすく思いがした。
 
「僕らの前にルーマニア遠征やインターナショナルドリームカップで選ばれた選手がいて、そこにいる選手たちより活躍しないと、このチームの中に入っていくことはできないことは分かっていました。だからこそ、ゴールという結果にこだわっていましたし、執着していました」

 試合後、石山は語気を強めてこう口にした。

 今回の合宿に選ばれたメンバーは、言わばU-16日本代表のメインどころではなく、ラージグループにあたる立ち位置だった。石山が言及したように、5月に実施されたU-16日本代表にとって初の海外遠征となるルーマニア遠征、6月に韓国、メキシコ、ウルグアイという強豪国と対戦したインターナショナルドリームカップに出場した選手たちが、このチームの中心メンバーだ。

 石山もルーマニア遠征前までの合宿には呼ばれていた。しかし、「一番行きたいと思っていた合宿に一度も参加できなかった」と唇を噛んだように、この遠征メンバーからは落選。今回の代表合宿は石山にとって、メインどころに割って入り、U-17アジアカップ予選に出場するためのラストチャンスという位置づけだったのだ。

「外れた期間は自分の力不足を痛感しました。正直、プリンスリーグ北信越で全然点が取れていませんでしたし、チームも勝ち星から見放されている時期でした。この状況を考えたら、自分が選ばれないことも覚悟はしていました。だからこそ、今回の合宿でチャンスをもらえたことは本当に嬉しかったし、これを絶対に無駄にしてはいけないと思ったんです」
 
 石山がここまで情熱を表に出してプレーできているのは、危機感だけではなく、新潟のトップチームにいる若手選手の存在が大きく影響していた。

「何度かトップチームの練習に参加させてもらっているのですが、(本間)至恩選手はもうずば抜けて上手いんです。それでも決して自惚れたりするのではなく、その武器を磨こうとひたむきに練習していますし、紅白戦などでも迷わず仕掛けていって、自分の武器を出そうという気持ちが強い。

 見ていて日常から『もっとうまくなるんだ』という気持ちが前面に出ているし、伝わってくる。そういう選手じゃないと上の世界に行けないんだなと思いました」
 
 新潟U-18の偉大な先輩である本間至恩は、16日にベルギー1部リーグの超名門であるクラブ・ブルージュに完全移籍をすることが発表された。J1を一度も経験せず、A代表も五輪代表歴もない本間が、新潟で力を磨いて世界に羽ばたいて行ったことは、石山にとっても大きな刺激となった。

「J2からでも世界のトップレベルに行けるということを証明してくれたので、僕ももっともっとやらないといけないと思うようになりました」

 石山が刺激を受けたのは本間だけではない。

「今、アルビでは三戸(舜介)選手、小見(洋太)選手など若手がすごく活躍しているんです。本間選手も三戸選手、小見選手も僕のように身長が低くても通用することを証明してくれていますし、みんなに共通しているのはベテランや中堅の選手などに任せるのではなく、『自分から率先していく』ということをやっているんです。