都市の発展の度合いを見るには、高層建築物の数ではなく、「公共の施設の充実ぶり」を見た方がより正確に判断できると言われる。この点で「公衆トイレ」は良い指標となるようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 都市の発展の度合いを見るには、高層建築物の数ではなく、「公共の施設の充実ぶり」を見た方がより正確に判断できると言われる。この点で「公衆トイレ」は良い指標となるようだ。

 中国メディアの快資訊はこのほど、日本と中国の公衆トイレを比較する記事を掲載した。「日本の公衆トイレを見てから、中国の公衆トイレを見ると、比較したこと自体を後悔してしまうほど大きな差がある」と伝えている。

 記事は、日本の公衆トイレの大きな特徴はやはり「清潔さ」だと指摘した。床も壁も便器もとてもきれいだと感心している。そして「人に優しい細部にわたる配慮」が見られるのも特徴的だと指摘し、これにはバリアフリーの設備や温水洗浄便座、子ども用便器、トイレ用擬音装置などを含むという。

 一方、中国の公衆トイレは「完成直後は当然きれいだが、清潔さの維持に問題がある」と強調。新しい公衆トイレができると、数日後には壁に各種広告や宣伝が貼られ、落書きも見られるようになると指摘し、床にも泥やたばこの吸い殻、ごみが散乱するようになるとした。

 記事によると、大都市の公衆トイレではその設備だけを見れば日本と遜色ないものの、「管理」に問題があり、利用者のマナーの悪さゆえに管理が行き届かなくなってしまうと分析した。そのため、清潔さを保つためには日に何度も清掃する必要があり、労力と時間がかかるという。

 結局のところ、最大の問題は「利用者」にあるということのようだ。この点で日本は全体的に利用者のマナーが良いと言えるだろう。記事は、中国人の長所は「学ぶことに長けている」ことなので、将来的には都市の文明度は必ずどんどん良くなっていくとの楽観的な見方を示しているが、いましばらく時間がかかりそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)