国内初!一般道でも自動運転が可能なクルマが出現。遠隔監視・操作型の自動運転車とは
つい最近、ホンダのレジェンドが自動運転レベル3の機能を搭載、リース販売が開始された。
そのレジェンドは、高速道路での渋滞時に運転の主体がシステムになる「トラフィックジャムパイロット」を搭載して話題を集めた。しかし、これは高速道路の渋滞路限定で、高速域はもちろん一般道では使用できない。
ところが3月23日に国土交通省は、「国内初! 遠隔型自動運転システムによる自動運転車(レベル3)の認可」というリリースを出した。遠隔監視・操作型の自動運転車による無人自動運転移動サービスで、しかも一般道でのレベル3だというではないか。資料を見るとパーソナルモビリティではなく、大型のゴルフカートのようなコミュニティバス的な乗り物(定員4~5人)だ。
【画像】一般道でも自動運転可能…どんなクルマか
運行は福井県永平寺町。区間は東古市から志比(永平寺門前)間の約6km(約40分)。休日は荒谷から志比の約2kmのダイヤ運行。運賃は大人100円/中学生以下50円/未就学児無料だ。
国交省によると2021年3月、産業技術総合研究所から申請のあった車両に対し、自動運行装置搭載車(レベル3)として認可したという。ZEN drive Pilotと呼ばれる自動運行装置は、自転車歩行者専用道に設置された電磁誘導線上を走行(最高12km/h)して歩行者や自転車、障害物などを検知する。車両を見るとカメラがルームミラー近くとバンパーに2つの合計3つ、3Dライダーがフロントウインドー下側中央に1つ搭載されている。
レジェンドは高価なライダーセンサーを5個も搭載し、センサー類の合計は24個にもなる。カメラ3つとライダー1つで一般道のレベル3が可能なのは、決められたルートである自転車歩行者専用道の電磁誘導線上を走行するからだ。これまではレベル2として運用されていたが、今回レベル3にアップグレードしたことで、運用される3台の自動運転車は“遠隔にいる運転手”が常時監視する必要がなくなり、異常時のみ対応すればいいため運転負担が軽減される。
国土交通省と経済産業省は、「成長戦略フォローアップ」として「2020年中に限定地域での無人自動運転移動サービスの実現」に向けて実証実験を行ってきた。今回の福井県永平寺町のレベル3実用化はその成果だ。
一般道レベル3実用化の第一歩であり、少子高齢化が進み過疎化が進む地方にとって「ラストマイル」の有効な手段だ。
※ラスト(ワン)マイル:交通用語では、公共交通機関の鉄道やバスなどから自宅などの目的地までの近距離の交通手段のこと
〈文=丸山 誠〉
