搾乳の時間になったので、牛たちを起こして牛舎に歩かせる... 牧歌的なイメージがある「牛追い」の仕事。酪農家がトコトコ歩いて一頭ずつ起こしていく様子が目に浮かぶが、ついに「機械」が代わりにやってくれる時代が来た。

牛たちを起こしていくのは――「ドローン」だ。


ドローンが牛たちを起こしていく(画像はしんちゃん@shin_chang_1024さんの動画より)

酪農家であるしんちゃん(@shin_chang_1024)さんの操縦によって、自由自在に飛び回るドローン。ひたすら牛たちを起こしていく動画はツイッターで注目を集め、

「ドローンはこういう使い方もできるのかw」
「うわ、こっちきたって感じで立ち上がるの可愛い」
「技術進歩で人間の仕事だけじゃなく、牛追いのワンちゃんの仕事も奪われる時代ですね!笑」

といった声が寄せられている。

投稿された動画は3倍速。ドローンが近づくだけで牛が起き、牛舎の方にぞろぞろと歩いていくのが確認できる。

しんちゃんさんの牧場はかなり広く、ドローンがなければ体力的にも大変だったに違いない。酪農家には嬉しい、画期的な方法だ。

なぜこのような方法を思いついたのか。Jタウンネットは10月31日、しんちゃんさんに詳しい話を聞いた。

「早いし水溜まりに入ったまま動かない牛も追える」

以前はバイクや徒歩、飼っている犬を使っていたというしんちゃんさん。ドローンの牛追いは始めて3年目になるといい、そのきっかけをこのように話す。

「平らに見える放牧地ですが実際にはデコボコしていて、バイクで牛追い中に転倒し鎖骨にひびが入ったり、草に隠れた段差でつまずき腰を痛めたりする事がありました。
ちょうどその頃、折り畳み式のドローンが発売されたので(それ以前のモデルは大きくて購入意欲が湧きませんでした)多分行けるだろう...と思い購入して使ってみたら予想通り上手くいきました」

犬も手伝ってくれていたようだが、牛追いが終わると遊びに行ってしまうため、ベストな手段ではなかった様子。現在、飼育している牛は110頭。ドローンは朝と夕の1日2回飛ばしているという。

しかしドローンで牛追いができるとは...。少し意外なように感じられるが、しんちゃんさんにとっては当たり前のことのようで、

「毎日決まったタイミング、同じルートで牛追いをしているのでドローンでもバイクでも徒歩でも牛追いすれば牛舎まで歩きます。追われるのが初めての若い牛が群れに入っても古い牛の後について牛舎へ戻ってきます」

とのこと。バイクだろうがドローンだろうが、牛たちにとっては起こしてくれればなんでも良いのだ。

ただ、やはり強い雨の日は飛ばせないため、傘をさして歩いて追うとのこと。ドローンは時短にもなるようで、

「ドローンは早いし水溜まりに入ったまま動かない牛も追えるんで最高です(笑)」

としんちゃんさんは呟いており、現時点では最良の手段であることが伺える。