「冷めた弁当」を巡って論議に(写真はイメージ)

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台湾から大阪に来た日本語学校生(20)が、なぜ日本人は冷めたままの弁当を食べるのかと、朝日新聞に投稿して、ネット上で様々な意見が出ている。

この投書は、2019年6月20日付朝日新聞・大阪版朝刊のオピニオンコーナー「声」欄に「弁当、冷めたままなぜ食べる」のタイトルで掲載された。

「台湾の学校では、弁当を温める機械がある」

それによると、この留学生は、来日して2年になるが、日本の学校では、昼に温めた弁当を食べないことに疑問を持った。

台湾の学校では、弁当を温める機械があり、留学生は、高校に朝着くと自分の弁当をその機械に入れていたという。蒸気を使う機械のため、弁当は焦げないそうだ。

冷めると弁当の鮮度が落ちて体に悪いのではないかとして、「日本の学生が冷めた弁当を食べることは、ちょっと理解できません」「弁当を食べるのなら温めた弁当を食べるほうがいい」と指摘していた。

この投書が6月20日、文化の違いの例として、ツイッター上で紹介されると、大きな反響を呼んだ。様々な意見が寄せられて、22日昼過ぎ現在で5000件以上もの「いいね」が付いている。

日本で冷めた弁当も食べることについては、主に中国系の人たちから疑問が多いようで、現地メディアでも度々紹介されている。

「すごく共感」「文化の違いだ」と様々な意見

それらを見ると、日本人が「冷めた弁当」を食べる理由について、様々な推測があった。

戦時中に持ち運びに便利なおにぎりを食べたからではないか、温めると臭いがするため他の人に迷惑をかけたくない、冷たい方が日本人の好きな食べ物本来の味を楽しめる、などだ。

中国系の人たちが温かい食事にこだわる理由については、油が多いので冷えると固まるし、汁気もあるため味も落ちてしまう、東洋医学の影響で冷たい食べ物は体によくないと信じられている、などと解説されていた。

台湾留学生の投書については、ツイッター上などで、「記事にすごく共感」「食べれるものなら温かい昼飯が食べたい」「食堂に電子レンジを設置して」と弁当を食べる環境について改善を求める声も上がった。

一方で、「日本の弁当って冷めてても美味しいように調理されてる」「常時温めておくのは衛生的にどうなんだろう」「文化の違いなので、そうなんだーで良い」といった意見も出ていた。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)