カンナを応用したかき氷機、誕生のきっかけは創業者のひと言にあった
大工職人に披露
9月、サカタ製作所構内で開かれた大工職人によるカンナ削りの練習会でかき氷が振る舞われた。自社開発の黒いかき氷機「アイスフレーク」。社員が機体上部のモニターにタッチすると削られた氷が皿の上に舞い積もっていく。氷の回転数や上から氷を押さえる部分の下降速度などを、出したい食感に応じて変更できる。氷をかく刃の部分は取り外せて洗え、氷を盛る皿を回しやすい設計にした。
「削り」試行錯誤
小林取締役をはじめとする総務担当者らで開発に着手。「『うちは建築金具屋だ。一体何をしているんだ』と初めは冷ややかな目で見られることもあった」(小林取締役)。かき氷店を回っては店主に現在の機械の使い勝手を聞くなど1年以上試行錯誤を繰り返した。
地場企業と協力してできたかき氷機はレンタルで提供を開始。新潟県内各地のイベントを中心に引き合いが多く、県外からの問い合わせもあるという。年内の発売も目指す。
もう一つの新分野が金属製のワインクーラーとブラケット。クーラーは真空二重構造で冷やさずとも使え、ブラケットはテーブルの下に取り付ける形で卓上の皿の邪魔をせず、“インスタ映え”で顧客増を狙う都内のレストランに好評だ。
新卒採用に効果
新製品は顧客の視線だけでなく、就職活動中の学生の関心も集めている。就職説明会に製品を展示したところ、開発秘話に興味を持った就職希望者が殺到したという。「ロマンを持って挑戦した姿勢に共感してもらったのかもしれない」と小林取締役は分析する。社内に活気が生まれ始めたサカタ製作所。今後どんな分野にチャレンジするか注目したい。
(文=新潟・山田諒)
