【新NISA】8月配当取りを狙える、注目の日本株「高配当株・増配株4選」を実名公開
日経平均株価が7万円を記録していたころは成長株がまぶしく見えた。しかし、その後に急落した。このような相場を見せられると、配当金にフォーカスした投資に根強い人気があることが理解できる。
日本株の権利付き最終日(この日までに株を買えば配当金が貰える)といえば、3月および9月が注目されるが、8月に権利付き最終日を迎える銘柄もある。本記事は、8月に権利付き最終日を迎える高配当株および増配株に注目する。著書『 資産1.8億円+年間配当金(手取り)240万円を実現! おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全 』(PHP研究所)が好評な桶井道(おけいどん)氏に、解説と銘柄紹介をしてもらう。桶井氏は高配当株や増配株を好み、資産を2億7000万円まで伸ばし、また関連書籍を出版した実績がある。
高配当株および増配株の魅力
高配当株および増配株への投資の魅力について、簡単に紹介します。
(1)配当金は定期的(日本株は年2度が多い)に入る
(2)配当金は事前にその額がわかる
(3)配当金は自動的に入る
(4)配当金は安定的な収入になる
(5)株価下落場面で配当金は心の支えになる
(6)配当金は会社員にとり副収入になり、かつ不労所得である
(7)配当金は老後の生活費に使える
(8)企業の株主還元意識が高まっており、増配が期待できる
(9)配当金目的の買いが常に期待でき、株価を下支えすることが多い
(10)配当金を再投資するのが楽しい
(11)増配株は、投資額(簿価)に対する配当利回りが上がっていく
私の銘柄選択法 13個のポイント
銘柄選択法を解説します。配当利回りや連続増配年数、増配率だけを見てはいけません。それを可能とする裏付けがあるかを確認しましょう。つまり、無理な配当を実施していないかの確認です。また、株価上昇が見込める銘柄を選ぶ必要もあります。そのために、次の点に注目しましょう。
(1)市場規模が拡大している業種
銘柄分析の前に、市場規模が拡大している分野であるかの確認が先です。需要が伸びて、そこに供給を増やせるから、企業は儲かります。増収増益(売上高が伸び、営業利益も伸びること)によって、株価は上昇し、配当を増やせます。
(2)時価総額
投資するなら大型株(TOPIX構成銘柄で時価総額と流動性が高い上位100位以内)か、中型株(同101〜500位)のうち上位(時価総額が概ね1兆円以上)にある企業が安心です。それらは経営が比較的安定していますし、株価が大きく動くことがあまりなく、株式の流動性が高く売買しやすいです。
(3)業界No.1かオンリーワン
業界1位か2位を選びましょう。わざわざ下位の企業を選ぶ必要がないことは明白です。通常、上位であるほど競争力があります。もしくは、3位以下でもニッチに稼ぐオンリーワン企業を選びましょう。
(4)増収増益
長期的には、株価は企業価値にリンクしてきます。企業価値とは、一言でいえば「稼ぐ力、稼ぎを伸ばす力」です。よって、増収増益している企業を選びましょう。つまり、売上高も営業利益も1株あたり利益(EPS)も成長しているということです。
(5)営業利益率
本業で利益がしっかりと出せているかを確認してください。業種にもよりますが、営業利益率が10%以上あれば優良と言えるでしょう。
(6)株価トレンド
株価トレンドも大事です。いくら配当金を多く出している銘柄であれ、増配している銘柄であれ、株価が下落していては意味がないのです。配当が伸びて、株価も上昇する銘柄が理想です。もしくは高配当株を狙う場合、ボックス相場といって、株価が一定のレンジで上下する銘柄なら及第点です。長期チャートが下降線を描く銘柄には近づいてはいけません。長期トレンドは簡単には好転しません。私はこれを5年チャート、もしくは10年チャートで確認します。
(7)配当性向
儲けに対して、配当を出しすぎていないかを確認する必要が有ります。無理な配当をしていると長続きしません。逆に、配当性向が低いと株主還元が充分ではありません(成長株の場合は仕方がありません)。これを配当性向(利益に占める配当金の割合)で確認します。配当性向が、概ね30%以上50%以下の銘柄を選んでください。
(8)連続増配年数、増配率、減配の過去がないか
配当は増えることが理想です。連続増配年数(何年連続で増配しているか)は何年か、増配率(前年に対して配当を増やした率)も確認しましょう。逆に、頻繁に減配(配当を減らすこと)していないかを確認してください。ただし、コロナショックなど特殊要因による減配は目をつぶりましょう。そこでも増配していたら高く評価できます。また、業績連動型配当を方針とする場合は、減益時の減配は仕方がありません。配当方針について、企業の公式サイトにて「株主還元方針」で確認しましょう。
(9)自社株買い
企業が自社株買いをすると株価は上がります。自社株買いを頻繁にするということは株主還元に熱心であるといえます。
(10)自己資本比率
自己資本比率が低いほど借金が多いことを意味します。自己資本比率40〜50%以上が目安です。
(11)ROE
ROEとは、自己資本利益率と訳されますが、簡単にいうと、経営効率が良いかどうかを表します。米国株に比べ日本株は低い傾向にありますが、2桁あれば優良、8%あれば合格ラインでしょう。
(12)ネガティブ要素の確認
・増資の過去がないか
増資(株式を新しく発行し資金を集めること)すると株価は下がります。株主の利益を損なうような企業には投資しない方がいいでしょう。
・不祥事の過去がないか
企業は不祥事を起こすと、連続する傾向にあります。または、過去の不祥事が続けて明るみに出ることもあります。報道を見て「またか」と思われることがありませんか? なかには、外部要因とみられるケースもありますが、企業の対応を確認しましょう。
・後継者問題がないか
カリスマ創業者が企業を成長させていることは大いに評価できますが、そういう企業には後継者問題があることがあります。トップの年齢や健康状態、後継者育成について目を配りましょう。
(13)PER推移
ここまでの12項目が優良であり有力な投資先候補になったとしても、高値掴みはいけません。予想PERが過去に比べて高くなっていないかを確認しましょう。過去の予想PERに比べて大幅に低い「バーゲンセール状態」が理想ですが、それを待つといつまでも投資できません。高値掴みでなければ良しとしましょう。
予想PERは、次の計算式で算出できます。
予想PER=株価÷1株当たり利益(予想)
1株当たり利益(予想)は決算短信などで確認できます。
証券会社(サイト)によっては、予想PERの推移をグラフで確認することが可能です。
以上、13項目をあげましたが、100点満点の銘柄はありませんから、総合的に判断してご自身が納得できる銘柄を探してください。
この8月、注目の銘柄は…
それでは、8月に権利付き最終日を迎える、高配当株や増配株を紹介します。権利付き最終日(この日までに株を買えば配当金が貰えます)は、8月27日(木)です。一部、異なる銘柄がありますので、当該銘柄の解説の最後にその旨を記述します。
※推奨ではなく紹介です。( ) 内は銘柄コードです。
(1)コメダホールディングス(3543)
喫茶店「コメダ珈琲店」を主力として、「コメダ和喫茶 おかげ庵」など14ブランドで事業を展開しています(2026年2月末時点・公式サイトより)。フルサービス型喫茶チェーン店では店舗数国内1位です。総店舗数は1150店舗あり、うち1067店舗が国内です(統合報告書2026より)。フランチャイズの比率が9割以上と高く、直営店は限られます。結果、店舗運営コストが抑えられて、18%台という高い営業利益率(3年平均、以下同様)を誇ります。
コメダ珈琲店といえば、メニューよりも実物のほうがボリュームがあるという、面白いエピソードもよく見聞きします。フルサービスへのこだわりが特長で、「自宅のリビングの延長線上」を目指しています。座り心地のよいソファや重厚感のあるテーブル、隣席との間のパーテーションなど、のんびりとくつろげる印象があります。
業績は増収増益しており、2026年2月期に過去最高益を記録しています。5年チャートは緩やかな上昇傾向にあります。6期連続増配の予定です。予想配当利回りは2.15%です。
(2)ワールド(3612)
アパレルメーカーで、「アンタイトル」「インディヴィ」「リフレクト」「タケオキクチ」「インデックス」など多数のブランドを有します。レディース、メンズ、キッズと幅広い世代に向け、洋服だけではなくジュエリー、雑貨、家具も揃い、テイストの異なる71のブランドがあることが強みです。店舗数は百貨店、駅ビル、ファッションビル、ショッピングセンターなどに2295店舗(ブランド数および店舗数は、会社案内2025より)あります。海外では中国、台湾、タイで展開しており、今後拡大を予定しています。
営業利益率は6%台です。業績はコロナ禍で苦戦しましたが、回復・成長を見せており、2026年2月期は2期連続で最高益を達成しています。5年チャートは上昇トレンドです。6期連続増配の予定です。予想配当利回りは4.17%です。なお、ワールドホールディングス(2429)という別の企業がありますので、ご注意ください。
(3)ドトール・日レスホールディングス(3087)
ドトールと日本レストランシステムが経営統合して誕生しました。広域展開の「ドトールコーヒーショップ」は有名です。ほかに、「星乃珈琲店」、「洋麺屋五右衛門」、「卵と私(オムライス店)」、「ドトール珈琲店」、「エクセルシオールカフェ」なども手掛けており、総店舗数は2074店舗、うち国内が2049店舗(2026年2月期決算補足資料より)です。読者の皆さまも、複数のお店を利用されたことのある方が多いのではないでしょうか。
営業利益率は6%ほどです。業績は、飲食業ですのでコロナ禍で苦戦を強いられましたが、その後、成長を取り戻しました。2026年2月期は過去最高益を更新しています。5年チャートは上昇トレンドです。コロナ禍で減配されましたが、その後しっかりと成長を見せています。6期連続増配の予定です。予想配当利回りは1.88%です。
(4)しまむら(8227)
ファッションセンター「しまむら」をメイン事業とした、日常衣料品の量販店です。靴、寝具、インテリア等も扱います。衣料品専門店として、売上高で国内2位、世界で12位(2025年2月期末現在)の位置にいます。日本と台湾で2278店舗(うち台湾は45店舗。2026年2月期末現在)のチェーンストアを展開しています。さらに、2025年12月にタイに進出しました。
出店・仕入・物流・販売の事業活動の各段階において、独自の仕組みでローコストオペレーションを実現しています。営業利益率は9%弱です。2030年2月期に営業利益率10%を目標として掲げています。
業績は増収増益傾向で、5期連続最高益を続けています。5年チャートは2025年夏までは上昇トレンド、現在は調整中です。7期連続増配の予定です。予想配当利回りは2.39%です。
※しまむらについては、権利付き最終日は8月18日(火)です。
高配当株や増配株に投資すれば、軟調な相場においても配当金があることが心の支えになります。増配と含み益で二度おいしい展開が期待できます。また、すべての高配当株や増配株がそうではありませんが、株価がディフェンシブである銘柄が多いためメンタルが保てます。8月の権利付き最終日を前に、高配当株や増配株に注目してみてはいかがでしょうか。
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◆著者による関連書籍の紹介
◆免責事項
この記事では株式投資についてご紹介しましたが、あらゆる意思決定、最終判断はご自身の責任において行われますようお願い致します。ご自身の資産運用等において、損害が発生した場合、編集部ならびに筆者は一切責任を負いません。ご了承ください。
桶井道
投資家(投資歴20数年)・物書き。
2020年に47歳で資産1億円+年間配当(手取り・以下同)120万円とともに25年間勤務した会社を退職して自由になる。それから5年で資産2.1億円+年間配当250万円まで成長させる。投資先は世界各国の高配当株、増配株、ETF、リート、投資信託など幅広く100銘柄以上持つ。現在は、両親の介護・見守りをしつつ、単行本や連載などを通じて投資に関する情報を発信している。子ども食堂にも関わる。
主な著書は、『お得な使い方を全然わかっていない投資初心者ですが、NISAって結局どうすればいいのか教えてください!』(すばる舎)、『資産1.8億円+年間配当金(手取り)240万円を実現! おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』(PHP研究所)、『普通の人のための投資:いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』(東洋経済新報社)、最新刊『時をかける貯金ゼロおじさん 35年前に戻った僕が投資でゆっくり「億り人」になる話』(KADOKAWA)。
X(旧Twitter):@okeydon
ブログ「おけいどんの適温生活と投資日記」
https://okeydon.hatenablog.com
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