ビジネス書作家の戸田覚氏が自身のYouTubeチャンネルで「【残念ながら】日本製品がオワコンになった理由を解説します」を公開した。動画では、かつて市場を牽引した日本製のパソコンやスマートフォンが、なぜ勢いを失ってしまったのか、その背景にある製造の外部委託と技術流出の構造について解説している。

動画の冒頭、戸田氏は「PC・スマホ市場の現状」というテーマに触れ、レビューに寄せられる「また中国産か」という声に対し、「ほとんど中国製になってます」とその実態を明かした。かつて日本のパソコンメーカーは国内に工場を構えて大きな利益を出していたが、企業がさらなる利益を追求した結果、人件費の安い中国へ製造を委託するようになったと当時の背景を説明した。

続いて「中国へのノウハウ流出」という論点において、戸田氏は日本企業が自ら技術を手放した過程を語る。製造コストを下げるため、日本企業は中国の工場に対し、「ネジの数を減らす」といった設計に関するノウハウを教え始めた。これを機に中国側には膨大な知見が蓄積され、やがて中国側から設計の委託を提案されるに至る。戸田氏は「どんどん中国で設計すると日本に設計のノウハウがなくなる」と指摘し、「大事なものをたくさん失って、日本のメーカーは利益を得た」と、短期的な利益追求が招いた代償を嘆いた。

結果として、技術を身につけた中国企業は自社製品の販売を開始する。「中国ブランドの台頭」により、日本企業は価格競争力を失った。現状を打破するために国内生産へ回帰すべきとの声もあるが、戸田氏は「国内に工場を戻せない理由」を挙げ、すでに国内には製造の仕組みがなく、ロボット工場を新設するにはコストがかかりすぎると説明。「日本で設計、製造、開発をして、値段高いけれども頑張ってやってるものは成り立つ。でも、値段の安いところはできない」と日本の製造業が直面する限界を断じた。

動画の最後で戸田氏は、日本製品の衰退はメーカーだけの責任ではないと言及。品質を求めながらも「高いものは嫌だ」と安さを求める消費者心理も一因であるとし、「利益や安さを追求した結果、日本製品がダメになっていったというのが現実」と現状を総括。失われた製造基盤とノウハウの代償の大きさを強調し、動画を締めくくった。