山下美月、美容に関する資格に挑戦「会社を作ったりすることも一つの夢」/『成瀬は天下を取りにいく』インタビュー
◆「成瀬を誰かに渡したくない」――ベストセラー舞台化での主演に意欲
――出演のオファーを受けた経緯を教えてください。
山下:自分自身と役が似ているとか共通点が多いということではなく、原作の成瀬がすごく格好良くて「この役をやってみたい」「成瀬を誰かに渡したくない」と率直に思いました。成瀬が知らず知らずのうちにいろんな人を救っていくところは、自分のやりたいことと一致しているなと思って。この作品を通して、自分もそれを舞台上で表現することによって誰かを救いたいと強く感じたんです。
――役作りについてはどのように考えていますか。
山下:私は14歳で芸能界のお仕事を始めて、今は26歳。社会性を求められる年齢になってきました。学生時代から世間体を気にしたり、周りの目を気にしたりしてきていたので、やりたいこともたくさんさせていただいていますが、自分の仕事に対価をいただいているからこそ、自分の行動を勝手に正してしまうようなところがあったんです。成瀬は、いい意味でそういうところを気にしていないんですよね。嘘をつかずに生きているところが自分に足りない部分だなと思ったので、そんな成瀬の良さを、人の目を気にせずに大胆に演じることを楽しみにしています。
――成瀬に共感するところや、違うけれど見習いたいと思うところはありますか。
山下:私は、モデルだったりお芝居だったりバラエティだったり、いろんなところに出させていただいて、どれかがものすごく突出してできるというわけじゃないけど、いろんなことをやらせていただくことによって誰かから必要とされたいという気持ちがあるので、そこは成瀬と似ている点なのかなと思います。
違うけど見習いたいのは、意思を曲げないところですかね。「200歳まで生きる」なんて言えるのは、きっと成瀬ぐらいだと思います(笑)。私は200歳まで生きたいと思ったとしても、心の中で自分の目標を立てるだけで、口にしたら変だと思われてしまうかなと考えちゃう。他人の評価よりも自分自身の気持ちを大切にしているという部分が素晴らしいなと思います。
――山下さん自身は学生時代、どんなことに打ち込んでいましたか?
山下:学校ではあまりスポーツが得意ではなくて、どちらかというと勉強の方を頑張っていました。すごく頭がいいというわけではないんですけど、高校生になると小テストの結果が毎日張り出されていたので、「あの人には絶対負けない」と競い合ったりはしていましたね。芸能活動もしながらだったので、中学の時は芸能事務所に入ったタイミングで部活動も途中でやめてしまって、高校2年のタイミングでは乃木坂46に入ったこともあって、学校で一貫してできたことが記憶の中にあまりないんですけど、いろんなことに手を出していました。
――やり直せるなら、学生時代にやってみたかったことはありますか?
山下:高校の時、お仕事があって修学旅行にも行けなかったし、卒業式にも出られなかったんですよ。卒業アルバムの写真を撮る日も行けなくて、CM撮影中の自撮りを学校に送ったらそれが卒業アルバムになってしまったので、それを撮り直したいです(笑)。
◆資格取得に邁進「いつか会社を作ることも夢」
――初の単独主演舞台となります。心境はいかがですか。
山下:自分の役を軸に全員が動く題材なので、自分のキャラクターがすごく大事。トリガーにもなるしバランスにもなるキャラクターだと思うので、「自分次第だ」というプレッシャーは不安でもあるんですけど、すごく楽しみなプレッシャーにもなっています。これまでいろんなことをお仕事でやらせていただいてきて、20代後半でまた新しい挑戦ができるというのは本当にありがたい機会だと思っているんです。舞台が終わった後に「やり遂げたぞ」という気持ちになれるのが楽しみです。
――成瀬のような行動力があったら、今すぐにでも挑戦したいことはありますか?
山下:少し前に、好きなジャンルの資格の試験を受けたんです。取りたい資格がいくつかあるので、年内にあと2個ぐらい資格が取れたらいいなと思っています。
――それは何かを目指しての資格なんですか?
山下:美容に関する資格などです。美容がすごく好きなので、いつか、何かを作ったり、会社を作ったりすることも一つの夢なので、それに向けていろいろ勉強しているんです。前に出演していた作品のクランクアップから試験まで1週間ぐらいしか時間がなかったので、朝まで勉強して丸暗記でやってしまったので、ちゃんと勉強しなきゃなとも思っているんですけど。結果が楽しみです。
――島崎と成瀬の関係のように、山下さんが「この人の生き方を見届けたい」と思う人はいますか?
山下:同世代の役者さんとご一緒することが多いので、同世代の方が本当に頑張っている姿を見るとめちゃくちゃ刺激をもらえるんです。例えば、浜辺美波ちゃんとは毎日のように連絡を取り合っているので、大河ドラマとかに出ているのを見ると「本当にすごい人なんだな」「自分も頑張ろう」と思えるので、つい目で追ってしまいます。
――本番に向けて楽しみにしていることを教えてください。
山下:1ヵ月同じ時間に通って稽古をして、皆さんと同じカンパニーで一つのものを作り上げるのは、本当に久しぶりなので、皆さんとコミュニケーションを取って、実際の家族みたいになれたらいいなと楽しみにしています。映像のお芝居では、見てくださっている方の顔を実際に見ることはできないので、本番が終わって皆さんの前に出てお辞儀をする瞬間もすごく楽しみです。ちゃんと拍手をいただけるようなお芝居をしたいなと思っています。昔からのファンの方もいっぱいいてくださると思うので、楽しんでもらいたいです。
(取材・文・写真:山田健史)
舞台『成瀬は天下を取りにいく』は、7月4日〜12日東京・サンシャイン劇場、7月16日〜26日京都・南座、7月28・29日滋賀・大津市民会館 大ホールにて上演。

