トヨタが国内生産「50万台減」を見据え動き出した!
あれから7年弱。トヨタは現在も国内生産300万台を維持するが、サプライチェーンを取り巻く状況は依然として厳しい。円高こそ落ち着いたが、今度は自動運転などの「CASE」と呼ばれる四つの技術革新が同時に押し寄せ、既存部品にはさらなるコスト低減圧力がかかる。人口減少を背景に現場の人手不足が進む中、日本の車産業が誇る強固な産業ピラミッドはもはや「風前のともしび」(中部地方のコンサルティング会社)ともいえる。
同じくトヨタ系プレス部品メーカーの豊田鉄工(愛知県豊田市)は、14年頃から愛知県内の4工場でトヨタの国内生産台数250万台を想定した効率的な生産体制の構築を始めた。各工場でラインを集約したほか、ホット(熱間)プレスの設備にIoT(モノのインターネット)技術を導入して生産を効率化する。
こうした人口減や国内生産頭打ちへの対応は、今後はサプライチェーン全体で本格化することが必至だ。車のシート部品が主力の横山興業(愛知県豊田市)は、金属の研磨技術を生かしカクテルシェーカーなどの飲食店向け製品を開発した。5月からは飲食店向けに培った販路を生かし、“良質な消耗品”をテーマにタオルの販売も始めるという。
需要の変化を見据えた動きもある。自動変速機(AT)用クラッチ板が主力のダイナックス(北海道千歳市)は、電気自動車(EV)向けインホイールモーターの実用化に向けた開発を本格化。EVベンチャーのFOMM(川崎市幸区)に出資し、将来的なEV開発への協力を見据えて連携する。ダイナックスの秋田幸治社長は「クラッチ板需要も伸びているが、将来を考えるとEV商品がないといけない」と話す。
今後、国内生産台数の大幅な増加は見込みにくい。車メーカー各社と取引するシステム会社の社長は部品メーカーの自立を強く促す。

