今年、船舶用エンジンの生産量で世界一に躍り出る日本企業
国内の舶用ディーゼルエンジン市場で、50%超えのシェアを握る三井造船。デンマークのB&W(MDTの前身)と舶用ディーゼルに関する技術提携を結んで以来、ライセンシーとして90年の歴史を持つ。常務執行役員で機械・システム事業本部長の岡良一は「エンジンは産業機械部門の祖業で、今も屋台骨を支えている」と話す。
造船市況がそれほど良くなかった当時。三井造船は将来を見越して、玉野に最新鋭のエンジン組立工場を建設。その後の造船ブームが奏功し、シェアを一気に伸ばした。岡は「50%超えのシェアを持つ当社には供給責任がある。先行投資はシェアホルダーの責務だ」と力を込める。
この夏、田中の元に朗報が飛び込んできた。三井造船が17年度のエンジン生産量で世界一になる見通しとなった。韓国の現代重工業をかわし、数十年ぶりに首位へ返り咲く。
MDTとの関係にも転機が訪れている。舶用ディーゼルに加えて、蒸気タービンや圧縮機など新分野に協業を拡大する契約を締結した。「両社の絆はさらに深化していく」と田中。およそ1世紀に渡り積み重ねてきた両社の歴史に、新たな1ページが刻まれる。
(敬称略)
